お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

乾杯の日に想う

長男を産んだ時。
勇気を出して訪れた子育て支援の場で「きこえない」ことを周囲に伝えたら、戸惑いの顔をされたり、なぜか『ごめんなさい』と謝られてしまった。
あれ、場違いだったのかなと、その場にいるのも辛くなり、逃げるように帰った。

その日から、約半年ほど家に引きこもった。
わたしには行く場所がないんだ…と思ったから。

今思えば、はじめての子育てで、わたしもいっぱいいっぱいだったんだろうなぁ。

あれから12年。

「きこえないんです」と伝えて、相手の反応に怯えなくなったわたしがいる。それは、この12年で理解が広まってきたように感じるから。

14時からの会議では、藤本さんがわたしのことを丁寧に紹介してくださった。(あとから、自己紹介を1番最初にやる!と手を挙げれば良かったなと思いました。言い訳してしまうと、緊張でそんな勇気がなかったのですが)
そのあと、山崎さんが「手話できるの」と言ってくださった時は、緊張の糸がふっと緩んだ。わたしから見にくい位置で話してくださっている内容の通訳は特にありがたかったです。

パーティ会場に移動するとき。
たけおかさんをはじめ、様々な人たちが物怖じせずにわたしにも声をかけてくださり、ほのぼのとするひと時を過ごせた。

パーティでも書籍を購入したら、浅井さんから「ありがとう」って手話で返されてビックリ。みんな普通に接してくれるから、「わたし、WEBだけじゃなく、本当にここにいてもいいんだなぁ」と思った。

12年前に味わったあのショックは何だったんだろうと思うくらい、今は変わった気がする。
嬉しいことです。

そして、自分のやりたいことがあっても、そのために誰かにお願いすることはずっと避けてきた。周りに影響を与えない程度にやりたいことをやるスタンスを貫いていた。
だから、子どもが熱を出せばわたしが仕事を休んで看病。子どもの用事はわたしが全て引き受けた。そうしなきゃいけないと思い込んでいた。

3年前あたりから、少しずつその思い込みの癖を外して周りに頼むことを始めた。両親を頼るのは簡単だったけど、1番難しかったのが夫。でも、頼めば意外と引き受けてくれるらしいことがわかった。

それでも乾杯の日に参加することは迷っていた。子どもたちの塾の送り迎え、学童のお迎え、保育園のお迎えと、よりによって週の中で1番ハードな火曜日。
夫に頼むのにはとても勇気が必要だった。

おそるおそる、「夕飯にカレーを用意するからお願いします…」と伝えたら、あっさりとOKが出てしまった。
頼むのに1週間くらい悩んで一回は諦めたけれど、青柳さんに誘われて、再び参加したい熱が出てきて葛藤しながら夫に交渉を決意するまでの時間は何だったんだろうか。

こうやって、人に頼れるようになってきたわたし、お願いを引き受けてくれた夫、パパと夜を過ごしてお留守番してくれた子どもたち。
みんなが成長しているんだろうな。

家に帰ってきた時に、笑顔で「おかえり〜」と言われた時が「出かけてきて良かった」と思う。

今までは「乾杯の日」だなぁと思いながらも家事に追われてやり過ごしていたけれど、自分を振り返る日としてしっかり時間を確保することにしたい。

14件のコメント

山崎さん
手話は十分わかりました!!
お陰で緊張が少し緩みました。ありがとうございます。

みんな成長するんですよね。
そんなことに気が付けるのもお母さん大学の特権でしょうね。

にこやかな笑顔に 難聴である事をお聞きして とても自然に見え安心していました。
話している方の口の動きでわかると聞いてびっくりしましたが、手話も入り きっと楽しんで参加された事と思います。
交流会でも 色んな方とお話しされていたようなので 私は少し遠慮してしまうほどでしたね。
日々の生活でも ご苦労はおありでしょうが 誰もが必ず持つ苦労と比べられません。
お母さんとして明るい笑顔があれば苦労もやがて楽しい思い出となる事でしょう。
ネットでは ハンデなく交流できますね。 お忙しい時間をやりくりして 楽しい仲間との交流を持ってくださいね。
相談あり、言いぱなしの愚痴も有りの「母の湯」も 参加を待っています。色んな形をフルに利用してたくましくしとやかなお母さんでありたいですね。 ちなみに 私は お節介オババのツミです。よろしくね。

ツミさん
「母の湯」の場所がわからなくて、探しているんです。(どこですか…´д` ;)
ずっとお休みしていたので、新しいサイトになってからまだ使いこなせずにいます。

ありがたいことに当日は話しかけて頂くことも多くて、ホッとしました。ツミさんともいつかゆっくりお話しできますように。

「母の湯」はこのまま下にスクロールしていくと サイトの名前が並んでいて その中に 「母の湯」があります。
そこをタップすると入れるようです。 分かりにくかったらトランタンの青柳さんか矢吹さんに電話して尋ねてみてください。
きっと教えてくださると思います。 青柳さん、矢吹さん よろしくお願い致します。
では、「母の湯」でお待ちしています。

こんにちは。乾杯ご一緒しました レンです。

おそるおそる、「夕飯にカレーを用意するからお願いします…」と伝えたら、あっさりとOKが出てしまった。

↑すごーく分かる(笑)(*゚∀゚)*。_。)*゚∀゚)*。_。)! そして、帰宅した時の あったかーい『おかえり』。いつもと変わってなさそうな平和な感じで、ほーんとに、ホッとするし、そっかー、自分を大切にしていいんだー!って嬉しくなりますよね~

素敵な家族に 乾杯!

RENさん
共感してくださって、ありがとうございます。
あっさりOKが出て拍子抜けしました。
あとはルーを入れるだけ!にして出かけたら、お鍋に半分ずつ中辛と甘口と量産したらしく、翌日のお昼まで持ち越すくらいの量になってました(笑)
「おかえり」の雰囲気で気持ちが変わってくるから、逆に迎え入れる時は心がけたいです!

岡崎市の天野です。
乾杯の日は直接お話するタイミングがなくて残念でした。
来年はぜひお話しましょう♪

うちも、今回の横浜行き、夫に切り出すのはかなり勇気がいりました。
確かに、一番難しいのは夫かも。
一番近い存在が故に、言い出しにくいとか頼りにくいとか、ありますよね。
でも一番理解して欲しい存在でもあり・・・

帰ってきた時の「おかえり~」、本当にうれしいですね☆

天野さん
後ろ姿を追っていて、わたしも話しかけるタイミングを伺っていました。。名刺入れが可愛いなと思っていたんです。
1番近い存在だから言い出しにくい…そうかもしれないです。
ビールをお土産に帰宅したら、「いいねー!」と、上機嫌でした♪

そうだったんですね!
気づかずごめんなさい・・・
名刺入れ、静岡の田村さんが「横断バッグ」のお店に取材に行った時に買ってきてくれたものなんです♪
来年はぜひ松本さんとお話したいです☆
その時を楽しみにしています。
うちは崎陽軒のしゅうまいをお土産にしたのですが、
「定番すぎるだろ」と言われてしまいました(苦笑)

私も、話しかけるのに勇気がいりましたー。
お互いに、ちょっとの勇気が必要なのかも。
でも、それはきっと慣れの問題で。あっという間に慣れちゃいますよね(*^^*)

家族に言い出すの、ものすごーく勇気がいるのも分かります!
一人で頑張っちゃうのも!
私も初めての乾杯のときがそうでした。でも、話してみると案外大丈夫だったりして。
結局、一歩の勇気が踏み出せるかどうかで、人生案外損してるかもですね!

まつりさん、その決意と勇気のおかげでお会いできました!
色んな言葉に出会いながらの今までだったのですね。

ご主人とお子さんたちもありがとう!おかげでまつりさんに出会えました!

ムラさん
やらないで後悔するより、勇気を出してみる方が気持ちがいいですね。家族にもしっかり感謝の気持ちを伝えなきゃ!「ありがとう」とは言ったけど、具体的に伝えた方が今後につながるかもですね。
こちらこそ、お会い出来て良かったです♪

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ABOUT US
松本茉莉
4人の男児の母。 耳がきこえないママが地域に住むきこえる人と繋がれるようなきっかけづくりをしかけるために活動中。 また、発達障害を持つきこえる子どもを育てているきこえない親が集える場、情報交換ができる場、勉強できる場を定期的に開催中。 文字を書くことが好きなので、母親目線、当事者目線で発信していきたい。