お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

絵本を通して親子を笑顔に えほん箱

『夜をあるく』

作:マリー・ドルレアン 訳:よしいかずみ
BL出版/1760円

ママが真夜中にぼくたちを起こしにきた。「やくそく、おぼえてる?」ぼくはワクワクし過ぎで寝足りないけど、おねえちゃんとパパママの4人で虫や自然の音を聞きながら、眠っている町を足音を立てずに歩いていく。夜空の広さに気づき、そして…。暗闇と灯り、光の対比に静けさを感じ、夜明けの美しさに見とれる。家族で体験する幸せな時間。

『えいっ』

作:三木卓 絵:高畠純
理論社/1320円

くまの親子がまちへ。途中遭遇するたくさんの車や信号、切符の販売機、暗くなるとお星さま。お父さんが「えいっ!」と言うとふしぎふしぎ! まるで魔法をかけたように変わっていく。「ねぇ、とうさん、ぼくもできるようになるかしら」。普段忙しいお父さんとのお出かけに子どもは喜び、お父さんはドキドキ。大切にしたい父と子の時間。

『かぜ フーホッホ』

文:三宮麻由子 絵:斉藤俊行
福音館書店/990円

風の音。干してあるシーツや落葉が風に吹かれて揺れたり踊ったり。ふと静かになって感じる小鳥のさえずり、竹に耳を当てると伝わってくる音。目を閉じて言葉で綴られた音を聞いてみよう。そして、風の音を探しにいこう。幼い頃に視力をなくした作者が、五感を解放して自然な音を感じる楽しさを教えてくれる。風を感じられる絵も素晴らしい。

『ねずみくんのチョッキ』

作:なかえよしを 絵:上野紀子
ポプラ社/1430円

お母さんが編んでくれた赤いチョッキを着ていたねずみくん。アヒル、サル、アザラシとお友だちが「いいチョッキだね、ちょっときせてよ」「うん」「すこしきついがにあうかな?」リレー形式でゾウまでたどり着いた。動物たちのとぼけた表情、短い言葉と空白から、私たちの想像が広がる。この一冊からきっとたくさんのお話ができるだろう。

『ローラとつくる あなたのせかい』

作:ローラ・カーリン 訳:ひろまつゆきこ
BL出版/1980円

行列に並んで退屈だったローラは「わたしのせかい」を思い浮かべてみた。普通の目覚まし時計は嫌だから「新しい一日のはじめ方」を発明したり、つまらなそうな建物の中身を想像したり。本以外にもいろいろ借りられる図書館だって考えちゃう。発想力が鍛えられ、想像でつくる世界は無限と教えてくれる。さぁ、あなたはどんな世界をつくる?