君が眠るそのとき

娘が赤ちゃんの頃、

娘が眠るときには、α波が出るような感覚になることを感じられるようになった。

「早く寝ろー」私がそう思いながら寝かしつけていると

決まっておめめパッチリ。

「あぁかわいいな。もう少し見ていたい」そう思いながら私がウトウトしていると

娘もウトウトし始める。

ただの、そんな偶然なのだと思っていた。

だけど突然気づいた。

2人の間の波長がちょうどピタリと合う時が、娘の眠りはじめなのだと。

それは、体がフワフワして、心が静かになる。

すると気づいたら娘が寝ている。

がんばって私が静かにしていても、一向に寝ない。

「いいからいいから、自然に任せて」そう言われているみたいだ。

親子の体に備わっている波長計が一致するように。

それは娘が小学生になった今も続いていて、

このフワフワがやってくると「あぁもうすぐ寝るな」と思う。

そして近ごろはフワフワがすぐにやってきて

あの頃より忙しくなった私たち母娘を感じるのだけれど。

なんだか私は、母としてこの感覚が分かることが1番好きなんだ。