▼夏の訪れを告げる「ほおずき市」といえば、
東京浅草寺(7/9・10)が有名。
だがもともとは愛宕神社(港区)の縁日で
薬草としてほおずきを売っていたのがはじまりだ。
境内に自生していたほおずきを煎じて飲むと、
子どもの癇や婦人病に効くとされ、ほおずき市が立った。
今年の「千日詣り ほおづき縁日」は6/23・24に行われ、
お祓い済みの青いほおずきの鉢が並ぶ。
▼赤い実が付いたものが出回るのはお盆の頃。
ほおずきを仏壇やお墓に飾るのは、形が提灯に似ているから。
漢字で「鬼灯」と書くように、迎え火や提灯とともに
精霊が迷わず戻るための道しるべとして飾られる。
戻ってきた精霊はほおずきの中に宿って
お盆を過ごすと考えられている。
▼子どもの頃の夏の思い出の一つがほおずき遊び。
実をよく揉んでようじで穴を開けて種子を出し、皮だけにする。
それを口の中で膨らませて噛むとヴィ-ッと音がする。
途中で皮が破れては何度もやり直し、
ようやくできたほおずきの皮も、鳴らすにはまたコツがいる。
子どもたちは上手に鳴らせる大人を
尊敬の眼差しで見たものだ。
未経験の方は、ぜひお試しあれ。
(2019年6月号/苺一絵)
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