お母さん大学には、誕生日に母を語るという「特別課題」があります。
12月12日、86歳の誕生日を迎えた、お母さん大学最年長の手塚俊孝さんが
宿題を提出してくれましたので、皆さんにも共有します。
写真は、今年7月30日の乾杯パーティで親友の近藤美和子さんとツーショット。
『おふくろさま』
若い頃から実母を呼ぶときは「オフクロ」と呼び捨てで、表記はカタカナにして来ました。
今は、実母も「カミサン」も含めてお母さん方を呼ぶときは、「おふくろさま」と、敬称付きで表記は平仮名にしています。
こういう使い分けをするようになったのは、お母さん大学に入学してからです。
それまでの私は、母親という存在にほとんど無関心でした。
自分が育ったのは自然の成り行きで、社会へ出てからはなにもかもを自分の力でなし遂げているんだと思い込んでいました。
この世は男が取り仕切っているとも思っていたんです。いわば男社会にドップリ浸っていたんでしょう。
もちろん一人の娘と二人の息子の子育ては一〇〇%「カミサン」任せで、三度三度の食事に不思議を感じたこともありませんでした。
ところが、古希になった頃、「夢ひろば」というサイトで、同級生(お母さん方)の日記風の記事を目にして、皆さんの日常の一端と喜怒哀楽のご心情に触れて、お母さんという存在に目を回しちゃったんです。
戦争中に命懸けで守ってくれた「オフクロ」への思いもアリアリと蘇りました。日頃なにかとうるさい「カミサン」にも陰で?頭を下げています。
それまでの自分が、お釈迦様の掌の上で好き放題をやらかしていた孫悟空のように思えたんです。
そうか、これが「母性」というものなのか!・・・心からの尊崇の思いで、まったくえらい気付きでした。
最早手遅れもいいところですが、以来、お子さんが居られようが居られまいが、母性そのものを「おふくろさま」と呼ぶようになったというわけです。
たまの外出で、お子さん連れのお母さんに出会った時、何故か胸が熱くなって,手を合わせたい気分になるんです。
私を改心させて下さったお母さん大学の「おふくろさま」、ありがとうございます。
八十六歳になってしまいましたが、この先もどうかどうか掌の上であやして下さい。
令和元年十二月誕生日
手塚 俊孝
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