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社長も社員も同じ釜の飯を食う/錦城護謨株式会社/社食潜入レポ

社食潜入レポ/第5回 錦城護謨株式会社(八尾市)

創業84年、5000種のゴム製品を製造する錦城護謨株式会社。
炊飯器や水筒のパッキンなどで、私たちも日々お世話になっている。

本社工場には18歳から70歳代まで200人が勤務。
この日食堂には145人分の昼食(さばの塩焼き・切干大根・
わかめときゅうりの酢の物)が用意されていた。


150円の日替わり


大釜から炊き立ての白飯をよそう社員たち。
社長も従業員も同じ釜の飯を食うのが錦城護謨のならわしだ。

厨房の母たちは家族(社員)の健康を願い、
1か月分のバランスのいい食事を考える。

ならば学校のように、家族に献立表を渡してほしい。
昼が和食なら夜は洋食に。
夫婦喧嘩の後は、しれっと「さばの塩焼き」を出すという
無言の反撃も可能だ。

▶本日の謝辞:食でつなぐ社員と家族の絆。

 

<取材を終えて>
ご飯を自分でよそって、列に並び、おかずを受け取る。
お味噌汁はアツアツ。おつけもんやふりかけも遠慮なく。
テーブルには大きなやかんがあってテンション上がる!
「みんなと一緒に食べる」楽しさになんだかワクワク。


左から太田泰造社長、食堂スタッフの重村夏江さん、
吉森千草さん、向井京美さん

4人のスタッフのうち、交代で3人が勤務。
「今日、お休みの人が一番美人よ~」と向井さん。
ご飯を少な目によそっていたら
「しんどいんかな、ダイエットしてんのかな」と気になる。
好き嫌いもわかるらしい。
みんなの顔を覚えてくれていて安心できる場所だと
言われるのもうなづける。
この日は夜勤9人分の食事も用意されていた。
温めればいいだけにして置いておくそうだ。

取材日はまだコロナ禍のなか、さまざまな配慮がされていた。

「コロナ収束まで、閉めることも考えたが、
社員のことを思うとなんとか続けたかった」と太田社長。
席をまびいて(テープで×)、しゃべらない。
テレビの声が静かな食堂に響いていた。
普段ならきっとにぎやかに楽しい時間だと想像するが
それでも美味しいお昼ご飯を食べるうちに
顔がほころび、力が沸いているのがわかる。
お昼ご飯の威力は絶大!

隣の男性が猫のように骨だけ残しキレイに食べていてみとれた。
「みんなの見本になってましたよ」とおうちの人に伝えてあげたい。

(MJ宇賀佐智子)