お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

地域の母親たちに 情報と安心を届ける

新型コロナウイルスによって私たちの生活は一変した。
NPO法人孫育てニッポン理事長であり、 3・ 3・産後サポー ト共同代表の棒田明子さんは、
「妊婦さんや産後間もないお母さんたちを孤立させない」という思いから、
緊急事態宣言が解除となった5月25日、情報サイト「ここみて港北」を立ち上げた。
手元にあるスマホに情報を届け、お母さんと家族、赤ちゃんの生命を守るためだ。

これまで携わってきたネットワークを活用し、
港北区役所、 産婦人科、医療、 支援拠点などの情報を集約。
コロナ禍の中、産前産後に必要な知識と、相談窓口やオンライン両親教室・おしゃべり広場などの情報を正確に伝えている。

迅速にサイトを立ち上げたのには訳がある。
2011年に起きた東日本大震災の経験だ。
震災前に岩手県で講演をしたつながりで、震災後もサポートを続けることになった。

災害時は妊婦さんや乳幼児がいる家庭の把握が難しく、必要な情報や支援が届きにくい。
子どもがいれば、日中の騒がしさに加え夜泣きもある。
「一日も早く避難所を出たかった」といった声も多く聞いた。
当時はスマホが普及していなかったため、
行政がPDFで発信した情報はガラケーでは見ることができなかった。
横浜に住んでいた棒田さんは、必要な情報のみをテキスト化し、 メールで送っていたそうだ。

現在「ここみて港北」では、毎週末、オンライン両親教室を開催。
また妊婦さんから7か月までの赤ちゃんがいるパパママ向けのオンラインおしゃべり広場も毎週開催中だ。
今後は「コウノトリスポット」として、妊婦さんが気軽に立ち寄り、先輩パパママに出会える場を提供し、
笑顔をつないでいく。

出産後、約10%の母親が発症するという調査結果もある産後うつ。
コロナ禍でストレスが増し、産後うつのリスクは2倍になっているとされている。
いつだって大変な子育てだが、緊急時となればなおさら。
そんなとき寄り添ってもらえた安心やつながりは、その後の子育てや地域の力になるだろう。

(おかあさん業界新聞横浜版12月号 ママスマイルリンクより 棒田 明子さん)

NPO法人 孫育て・ニッポン
https://www.magosodate-nippon.org/

3・3産後サポートプロジェクト

ここみて港北
https://www.kokomite-kohoku.jp/

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