お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

ぼくにしかできない子育て/大阪版パパスタイル

ぼくにしかできない子育て
大西史高(大阪市)

わが家には、中2、小4、もうすぐ3歳の娘がいます。
私は、20歳から15年間、高齢者施設や病院で介護職に携わってきました。
そんな日常に、子どもたちとの接点なんて、ほとんどありませんでした。
2018年に結婚。妻の2人の連れ子と、私との間に授かった娘と、
この年ぼくは、結婚1年目にして3人の娘の父となったのです。
しかし、結婚と同時期に心臓病を患い、3か月の入院をすることに。
医師からは「重いものは持てない」「少しの距離を歩くのがやっと」
「寝て過ごす生活が基本、これから生まれてくる子の抱っこも
大きくなるにつれ難しくなる」と言われました。
心臓に負荷をかけないためには、食事や運動を制限、勤めていた仕事も辞め、
自宅療養の日々となりました。
それでも娘が生まれると、医師から受けた注意事項はすべてふっ飛びました。
ぼくにとっては初めての子ども。
抱っこもしたいし遊び相手にもなりたい。
家族みんなでお出かけもしたい…。
いろいろな制限がある中、「子育て」という名のリハビリが始まりました。
ぼくがほかのパパさんと違うのは、基本24時間家に居るということです。
当然、子どもたちとの時間を多く持てるので、宿題を見たり、一緒に遊んだり…。
赤ちゃんのときからの成長を逐一見ることができる。
小さなことかもしれないけれど、そんなことがうれしい毎日となりました。
今は「にしよどこども食堂くるる」の運営をしながら、
代わりに働いてくれている妻の負担を減らすべく
家事の量を増やしたり、育児に力を注いだりしています。
劇的に体力がなく、家族に助けてもらってばかりですが
ぼくにしかできない子育てで、妻と3人の娘と一緒に
これからも目いっぱい楽しもうと思います。

(お母さん業界新聞大阪版2021年9月号掲載)