たっくんにとってオババはどんな存在かというと、完全に家来。絶対服従です。(本当はこんなはずではなかったんだけど…)。
3人娘の子育ても自慢できたものではなく、だからこそ孫には…と心していたつもりだったが、時すでに遅し。 たっくんにしてみれば、何でも言うことを聞いてくれる、やさしい(チョロイ)オババ。両手を上げて抱っこをせがめば、すぐに抱っこをし、そのまま「あっち、こっち」と指をさせば、連れていってくれる人。
さらにたっくんの必殺技は「もうひとつお願いの術」。人さし指を立て、ウインクしそうな顔でせがむ。時によって「もう一回遊ぼう」だったり「もう一つちょうだい」だったり。「そろそろしつけも大事。指一本でアイスでもおもちゃでも手に入ると思ったら大間違い!」なーんて頭ではわかっていても、どうしてもあの笑顔には勝てない。もうしつけも何もない。それに、「世の中に一人くらい、絶対に自分を許してくれる人がいたほうがいい」。そのうちたっくんも、社会に出たら思い通りにならないことに気づくだろう。そうなったときしっかりしつければ、今はまぁいいかと…(他人には厳しく、自分とたっくんに甘い)。お母さん大学に入ったら、一番に「孫のしつけ講座」を学ばなきゃ(笑)。
それにしても、たっくんはちゃんと相手を見てコミュニケーションしている。たとえばトランタンでは、スタッフの青柳をダチ(悪いことをする遊び仲間)だと思っている。2人で私に隠れてこそこそ悪いことをしている。それが、たっくんにはたまらなく楽しいらしく、「ちゃーちゃん(オババ)に内緒ね」って感じ。オババも内心そんな風にたっくんと遊びたいが、それがなかなかできない。青柳は息子を持っているからか、確かに遊び方がうまい。たっくんがトランタンに来るたびに、夢中になる遊びを開発している。
それでも青柳いわく、「私もシャチョーと同類。家来みたいなものですよ」。たぶんオババの青柳に対する態度(社長と部下)から、微妙に上下関係を見抜いている。同じダチでも、自分のほうがボスであることを認識しているのだ。
誰も教えていないのに空気が読めるたっくん。その場の空気を読めない大人が多いというのに、この歳にして!
暴れん坊将軍のたっくんが、いつか世の中に役立つ人になるよう、たっぷりの「愛」を注ぐのが、私の役目だ。
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