▼1948(昭和23)年9月16日、配給制だったマッチの自由販売が認められたことを記念し、「マッチの日」と制定された。
▼時は変わり、今では出番が少なくなったマッチ。先日蚊取り線香をつけようとしたら、家じゅう探してもマッチがない。マッチは買うものではなくもらうもの。喫茶店のマッチ収集も、今は昔。
▼小学校時代、感想文は「マッチ売りの少女」、ポスターは「火の用心」と相場は決まっていたし、お店で料理を待つ時間は、マッチ棒クイズやマッチの手品に興じたもの。
▼専売公社を知らない人の多くは禁煙派。IHはガスを超す勢い。公園では花火も焚火も禁止。火を知らずに育った子どもは、ボッと点火する感覚も、硫黄が燃える匂いも知らない。
▼昨年の「イマドキ小学生の生活体験に関する調査」(象印マホービン)では「マッチで火をつけることができない」が82%。今年度からマッチ、缶切り、ダイヤル電話がロストテクノロジー枠入りした。
▼明治時代、火打石が消えてマッチが広がったように、今はマッチに代わりライターがある。変化を享受することも必要か。
▼9月は防災月間。「マッチ1本火事の元」だ。
(苺一絵/2016.9/Vol.99)
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