お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

子どもは風の子、大人は心配の子

9月21日、えほん箱パーティーが、無事?に終わった。

雨は降らなかったけど、とても強い風。
私たちの演出が足りなかったのだろうか、
強い風たちが応援に来てくれた。

が、私たちスタッフは、とにかく心配した。
風で本が飛んでいかないだろうか。
子どもたちが、ちゃんと絵本を読めるだろうか。
ワークショップもできない。
絵本かるたもできない。
子どもたちがケガをしないだろうか。
来てくれた皆さんは、楽しめるだろうか。
と、マイナスなことしか頭に浮かばなかった。

一時は中止も考えたが、中止メッセージを出すには、
時すでに遅し。やるしかない。

芝生がめくれてしまうからと、ゴザを出してきた。
スタッフの植地が、
「いや、ゴザはちょっと…。小さくてもいいから芝生にしましょう」と。
芝生に重石を置き、ピンク色の強力ガムテープで固定した。
なんとかいけそう。

面展台は無理と判断した、えほん箱リーダーの宇賀。
「えほん箱ケースに絵本を入れて運んでください」と、スタッフに指示。

この日のために大阪から、
大きなカバンに絵本を詰め込んで運んできたのも宇賀だ。
絵本を子どもたちのように愛して止まない人。

風の中みんなで、ヨイショ、ヨイショと絵本を運ぶ。
絵本たちが続々と、風の舞台に登場してきた。

そうこうしていると、
桜木町駅やみなとみらい駅の方から、続々と親子連れがやって来た。
ベビーカーの人たちも多い。

それを見た絵本たちが、なんだかそわそわ、うれしそう!

芝生の絵本ひろばは、あっという間に親子で埋まり、
その光景は、まるで芝生の島に親子が漂流しているかのようだった。

みんな背中合わせで
絵本を片手に仲良くおしくらまんじゅう!
お互いに場を譲り合いながら、絵本を楽しんでくれた。

パパの読み聞かせをを、隣の子も聞いている。
どの子が、誰の子かもわからない。

夢中で絵本を読んでいる子。
隣の子の読んでいる絵本が気になる子…。
なんだか絵本パーティーをやっている大家族のようだった。

子どもたちには強い風なんて関係ないし、びくともしない。
夢中で絵本を読んでいる。

いや、むしろ、風を楽しんでいるかのよう。
そうか、子どもは「風の子」だった。

大人の私たちは、あれこれ、心配ばかりしたけど
こういうときは、風の吹くまま、気の向くまま…。

きっと、子どもたちは、強い風の中で、
絵本をしっかり握って読んだあの日のこと、
きっと、忘れないだろう。

いや、風のことさえ、覚えていないくらい、
みんな、絵本に夢中だった。

この日、絵本のワークショップや、かるた遊びなど、
楽しみにしていた子どもたちも多かった。ごめんなさい。

リベンジやるしかないか。

それにしても、絵本の力は大きい。
こんなに子どもたちを夢中にしてくれる絵本たち。

大人は余計な心配をせず、余計なことをせず
ただただ、子どもが絵本と出会う場をつくればいい。

風ニモマケズという報告記事を書いたけど、
なんだか、間抜けなタイトルねと、
宮沢賢治さんがつぶやいているような気がした。

「絵本と子どもと風は、友だちだった!」
と、タイトル変更しようか。

参加してくださった皆様。
本当にありがとうございました!

また、お会いしましょう。