お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

雑魚どもに泣かされつつ、誕生日に母を語る

「雑魚どもよ、大志を抱け!」という映画を観た。簡単に言えば、和製スタンド・バイ・ミー。
1人では観ようと思わなかったかもしれない映画だ。

少し前から、次男の保育園からの同級生のママとやりとりをしていた。

というのも、学校に行かない選択をしがちな息子たち。たまに情報交換をしたり、様子を聞いたりしていた。

そんな彼女から誘われた映画だった。実は恥ずかしながら、誘われるまで彼女が映画好きなことはもちろん、今、どんな仕事をしているのか、また、実際どんな性格なのかを詳しく知らないままだったことに気がついた。逆も然りだろう、私自身彼女に私のことを話したことはあまりなかったかもしれない。

そんな母ふたりで、思春期のわが子たちと同年代の男の子たちが主役の映画を観に行くことになったのだ。

映画が始まって、いきなり裏切られた思いになったのは、設定が1988年。
「雑魚ども」と表現されたのはわが子たちの年代の子ではなく、まさに私…!(笑)
飛騨が舞台だったのだが、その映像は素晴らしかった。ひび割れた道路や、水たまりのある砂利道、駄菓子屋や登場人物の服装や、小道具がまさに当時のそれで、かなりノスタルジックだった。

話の内容は、昭和末期の小学生の日常。遊びや受験や同級生とのケンカなどを通して、仲間の絆を描いているのだが、そこに、それぞれの家族状況や、背景が絡み合う。誰のせいでもない、行き場のない切なさみたいなものが、自分自身のものなのか、それとも息子のそれに重ねたのかわからなくなり、最後には、込み上げてくるものを抑えられなかった。

これは、一見の価値あり。

子育ての悩みは尽きない。

それとともに、わが子たちも尽きない悩みを抱えているということを思い出す。自分だって、あの頃はそうだったことを忘れてしまっているのだ。

いい映画だったね、と、お茶をしてサヨナラした。
すてきな時間をありがとう。

この日は、私の誕生日だった。
いつから母であることが当たり前になったと思っていたのか。
まだまだ何もわかっていない。
今年は、そんな思いを記しておくことにする。


ランチ美味しかった♪

雑魚どもよ、大志を抱け!
https://zakodomoyo-movie.jp/
監督・原作 足立紳
脚本 松本稔 足立紳
2023年

 

 

 

4件のコメント

植地さん

お誕生日おめでとうございます。
自分たちの世代の映画なんですね。
興味深いです。

『いつから母であることが当たり前になったと思っていたのか』ズンときました。
母という言葉は、なんとも偉大なんだろう。

うおー!これは見てみたい!
1988年の子どもたち⋯うん、まさに私たちドンピシャね(笑)

わが子たちも尽きない悩みを抱えている⋯
ちょうど最近、それについて考えてたの。
そして私は、悩んでいるわが子を心配して心を痛めていたのだけど、
思えば、私だって子どもの頃はいろいろ悩んでたし嫌な思いもしてた。けどそれらを自分なりにやり過ごしたりしてた。

心配しすぎなのかな、って、思ってたとこ。

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ABOUT US
植地宏美
お母さん大学横浜支局。 お母さん業界新聞横浜版編集長(2019.10〜2021.12)。 長女21歳、長男18歳、次男15歳。 お母さん大学をものすごく、楽しんでいます。 結果、 お母さんをものすごく、楽しんでいます。