お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

親なし3人電車旅

2年生になった娘。来年の夏は2人の弟と過ごすことになる予定。

今以上に弟想いの素敵な姉になるに違いないと思う反面、今以上に我慢をしてしまうのではと心配もある。おそらく私の手から少し離れつつ、でも何かあった時にすぐ手をつかめる状況なのは臨月前までだろう。だから、娘にはまだ弟が1人のうちに自分に自信を持てる何かを伸び伸びとしたことをさせたいと妊娠が発覚してからずっと考えていた。

そう思うと、今年の夏が私にとっても娘にとっても今までにないチャレンジをするべき時期だと直感した。

その一つのチャレンジとして、「1人で電車に乗る事」

今、JR九州では夏休み限定の「こどもぼうけんきっぷ」という1日子ども100円というお得でステキな切符が発売されている。

自分が娘と同じ頃を思い出すと親がいない方が気楽でスリル満点で失敗しても楽しかった。そんな出来事も味わっておくのも大事なことだと思う。

だから、この切符を使って失敗してでも自分で判断して動く経験をしてほしいと思いたったのだ。

ただ、やはり親としていきなりハードルが高すぎるのではないかとこのチャレンジに不安があった。なので、親子共々信頼をおいてる人達に提案した。2家族が私の考えにのってくれて話はとんとん拍子に進みアレヨアレヨと「親なし3人電車旅」計画が決まった。

ただ乗るだけではつまらない。もっとドキドキワクワクの味わってほしい。
母親たちはいくつかのミッションを考え、子どもたちはそのミッションをどうクリアしてくるかを考え動く「ゲーム感覚」を加えることにした。

子どもたちには、5つのミッションを用意。

  1. 宝くじを買う
  2. アイスキャンディ屋さんでアイスを食べる
  3. 電車を乗り換えて12時になる駅の時計台に流れる歌が何か聞いてくる
  4. 電車と写真を撮る
  5. 駅弁を買う

全て写真を撮って送ってくることが前提だったので緊急に備える意味でもスマホを持たせることにした。

ミッションをクリアするため電車の時刻を調べることからこの旅はスタート。

前日、図書館に行って本で調べることを試みたが貸し出し中だったためネット検索することになったが電車の時刻を調べること自体が初めての子どもたちは真剣そのもの。何時に集まってミッションをクリアをするためにはとうすればいいか「時間管理」を想定するのは大変そうだったがやる気に満ちていて表情や友人とのやり取りが大人に見えた。娘にとってはまだ習っていない漢字も多く、覚えるいい機会となった。今では車のナンバープレートの都道府県を意識して質問が多くなったので車での家族の会話がより弾んでいる。

電車旅当日。

3人の母親が子ども3人を信頼して待つ何とももどかしい時間のはじまりだ。

当日の朝、おにぎりを握っていると「ふと世の中にいろんな人間がいる。子どもたちだけで行動していることに激怒する大人もいるかもしれない。」そんな大人への不安がよぎった。私の心のザワザワを解決するために娘にこのメッセージを何かあったら見せるようにと託すことにした。

娘は2人が待つ1駅前からの出発。自転車に乗って親子で駅に向かう。娘の後ろ姿は不安はなく希望だけが満ち溢れているようだった。

娘は無事に電車に乗ったが、早速2人が電車に乗ってこないというトラブルがあった。
おかげで(?)私がさせてみたかった「1人で電車に乗る事」をチャレンジできたのだ。

ミッションの駅に到着時間になっても娘は私に連絡をしてくることがなかった。あまりにも連絡がこないので、念のため電話をかけると「怖かった」の一言。その声は不安そうな声というより一人でどうしたらいいか考えていたような声で私もホッとした。事情を伝え電話を切った1時間後、ミッションのアイスを食べている写真が送られてきて合流したことが分かった。

あとから聞いたが、2人はなぜ娘が乗っている電車に乗ってこらなかったかというと、早くにホームで並んでいたが普通列車と特急電車の列を間違え並んだため乗り遅れたらしい。乗れなかったのだ。慌てて駅員さんに親へ連絡してもらうなど対応してもらい事なきを得たという。娘も貴重な経験ができたが、この2人も失敗から来る「助けて」を言える貴重な経験ができたようだ。

もちろん、前日計画していた電車の時刻はズレることになる。…が、みんなで駅員さんに相談をして全てのミッションをクリアして帰ってきた。

駅の出口を間違えて時計台を探せなかったり、行きの駅のホームには駅弁やさんが開いていたのに戻ってきたら閉まっていたりと慌てることも多かったようだが帰ってきた表情はキラキラと輝いていた。

2年生のチャレンジ。

今回のチャレンジは本人の自信となり将来の大きな力になるだろう。そして、自分で買った駅弁は思い出の味になるはずだ。

私も親として「守る」だけではなく少し離れたところで「見守る」ことが出来たことで娘を信頼する大切さを学んだ。親もまだまだ学ぶことはたくさんある。次はどんなチャレンジをしようかな?

2件のコメント

めちゃくちゃ良い経験ですね!
ミッションの考え方もお上手!!

一緒に冒険できるお仲間がいらっしゃるのも素晴らしいですー♪
息子が大きくなったらぜひマネしたいです。

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福元慶子
2016年♀・2019年♂・2024年♂の42歳の母です。亡き母からのメッセージから、「自分が後悔しない選択をしていく事」をモットーに生きてます。好きなことは、一生笑って暮らしたいので毎日なにか面白いことを探すこと・動画制作・写真を撮ること。夢は自由気ままにキャンピングカーで生活。人の心にとても興味と感心を持っている。