「あと2、3分で心臓止まってましたよ」
救急車に乗って転院する時、痰の吸引が必要なので医師も同乗した。
とても饒舌な彼は幸一の病状を語り出した。
最初、急性期医療センターに搬送された時、血中酸素濃度が70台だったそうで、それは心臓が止まってもおかしくない数値だったようだ。
「奇跡が起こらない限り気管切開を閉じることはできません。普通に話せて、普通のごはんを食べれるようになりますか?それは奇跡でしょ? そういうことです」
「彼なりの精一杯の食事が最後に出来て良かったですよ」
この先、口から自由に食事を摂るのも難しいと言われた。
「ゼリーやプリンなど味を少しは楽しむことは出来ますが、栄養を口から全てとるの無理です。経管栄養になります」
迷いのない医師の言葉に頷くしかなかった。
これからの幸一の人生は今までとは180度変わってしまう。
でも、生きているんだ。
怖いくらいに澄んだ大きな瞳の幸一。
彼の人格は何ら変わっていない。
わたしに出来ることは全てやろう。
幸一との新しい人生が始まった。
福田さん
発信をありがとうございます。
『生きてるだけで丸儲け』
生きていることに感謝です。
私たちも同じです。
平穏に過ごすことが出来た今日という日に感謝せずにのんきに過ごしていたらダメですね。
生きていることに感謝して、日々を大切に過ごさないといけないと思いました。
田端さま
発信することで
胸の内を文章にまとめることで
冷静になれているように思います。
お母さん大学生で良かったです。
何の変哲もない日常がどれだけ有り難いことなのか
残念ながら無くさないと分からなかった。
もちろん、今も幸一がいてくれて幸せですが
あまりにも奪われたものが多過ぎます。
幸一、声が出ないことをどう思ってるのか
火曜日に聞きます。