お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

老化

主治医との面談時、今回の事故の原因についての話になった。

食事中にチアノーゼになった幸一。
病院の診断は「窒息」だった。
だが、食べ物を詰まらせた形跡はなく唾液の誤嚥が原因だろうという話だった。

日頃から血中酸素濃度が下がること、その際痰がゴロゴロしてるわけではなく、30分程で復活すること。
夜間にも酸素濃度が下がる時があるが自然に戻ることを伝えてた。

すると主治医は呼吸中枢の機能が低下していると話され
今回も唾液を誤嚥する前に呼吸が止まっていた可能性があると診断。

幸一は元々脳の機能が低いが年齢を重ねて、脳も全身の機能も低下していると言われた。
胃ろうで栄養をつけ体力が戻れば機能もアップするかと尋ねたら、答えはノーだった。

一度低下した機能は残念ながら元通りにはならない。
少しずつ低下していくそうだ。
「老化が始まっていると言うことですか」と尋ねると
主治医は静かに頷いた。
そして、呼吸中枢の低下を防ぐ方法は無く「突然死」が起こるかもしれないと話された。

顔がこわばっていくのを感じた。

隣で聞いている元夫は何も話さない。
沈黙が流れた。

1日も早く幸一を連れて帰りたい。
幸一の好きな電車にも乗りに行きたい。
改めてそう思った。