お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

ママ産んでないじゃん、と言われた日

私のお産は3回とも帝王切開。
それなりに、健康体だし、まあまあ骨盤も広いし、(親戚のおばちゃんからいつも安産体型だなと言われ続けてきた。ある意味マタハラではないか)産むつもり満々でした。

でも、逆子だったから。
直らなかった上に、切迫で入院、1月早く産むことに。

今までは何も思わなかったけど、そんなことより、産む日は決まっていて予定が立てやすいし、たまたま入っていた保険が帝王切開に手術費用が下りるものだったから、出産費用全部まかなえたし、
どちらかというと、ラッキーだなぁくらいに思っていました。

でも、最近いろいろなお産の話を聞く機会があり、
また、お母さん業界新聞のコーナー「お産処」では、みなさんしっかり選んで、お産を迎えていることに、愕然とする私。スタートは一緒だったはずなのに…無念。

ある日「産めるのなら、産んだ方がいいよねぇ〜」と私が何気なく口にした言葉に対して娘が、

「っていうか、ママ、産んでないじゃん!」

…ほんまや。産んでない(笑)確かに帝王切開って、ガツガツ引っ張り出してもらった感覚です、正直申し上げて。

 

そんな娘からの一言が心に残ったまま参加した、
10月13日、ワーホプレイスとらんたんで開催されたイベント、ウミダス会。
この日は、幸せなお産がテーマで、横浜市にある助産院SolaClinicの渥美陽子先生が話してくれる会だったのですが、参加者の中に池川明先生が…。スペシャルすぎる。

「お産の現状と未来」〜第2回ウミダス会開催しました

 


左:渥美先生、右:池川先生

池川先生がね、こうおっしゃったんです。

「無事に産んで、終わりじゃない。お産科学に決定的に欠けているのは、お産をよくすることに焦点を当てること。無事生まれればおめでとうではなく、どんな子に育てるかが大切。みんな全く意識がない。本当に幸せなお産とは、30年後のその子の幸せまで想像しないと」。

すごい。
私は産んでないのかもしれないけど、そのあと、母乳は出したし(出たのではない、出した)、離乳食も途中からは和光堂にお世話になったけど、みんなご飯食べられるようになったし、学校とかいろいろ問題あるけど、家族が笑顔で過ごす時間があるのだから、それで幸せ。万歳なのです。

みんなの物語を、みんながペンを持ち、綴り続ける。
中には、命の現実を知らしめる出来事があることも、もちろん考えながら。
それが、幸せなお産は何かと問うことになり、ゆくゆくは少子化対策につながると信じたい。

私は間違いなく幸せなお産をして、いまもなお、その行方を見守っています。
私たちは子どもを産んでいるのではなく、未来を産んでいるのです。

 

4件のコメント

ささる〜〜.ささる〜!!!!
本当そうですよね。。
私は次女、長男を帝王切開で産んで、やっぱり経膣で産みたかった!と思いがぬぐえなかったり…(そんな時に植地さんに会って、力強く冒頭のひと言を言ってほしかった!笑)
今は産み方よりも、どう育てていくかが本当に大切だなと思います。
池川先生のお話会、また聞いてみたいです!ぜひまたお願いします!!

私は2人とも無痛分娩で出産したのですが、自然に産みたかった気持ちをずっと持ち続けています。
でも、無事に産まれてきてくれたことが一番大事だし、未来のために、どんな子に育てていくかということが産んだお母さんの役目、テーマだと改めて思いました。
池川先生のお話、一度聞いてみたいです。

刺さりまくるー(泣)
私、1人目は破水からの促進剤だったので、
むりやり子宮収縮させられて出した、みたいな感覚があって、
経膣分娩とはいえ、自分で産み出した感覚がないんですよね。

その昔、母乳で育ててないモヤモヤとか記事にしたこともあったし、
今でもよく、母乳だ、経膣分娩だ、無痛はダメだ、みたいな話を見聞きするけど、
お産というのはそういうピンポイントな話じゃないよ、というのを池上先生の言葉で聞けたのはとても救われます。

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植地宏美
お母さん大学横浜支局。 お母さん業界新聞横浜版編集長(2019.10〜2021.12)。 長女21歳、長男17歳、次男15歳。 お母さん大学をものすごく、楽しんでいます。 結果、 お母さんをものすごく、楽しんでいます。