お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

「戦争と平和」

大事なこと、だからこそうまく話せない。娘に伝えたいことがたくさんある。

そのうちのいくつを言葉にして、伝えられただろう。伝えられたとして、それがどれほど彼女に伝わっただろう。このことは伝えておきたいと思うなかの一つが「戦争と平和」について。

ウクライナ侵攻にガザ紛争と争いごとが日常化している。2022年2月24日にウクライナ侵攻をTVで目の当たりにした時の衝撃。どうか長くは続きませんようにと願いながら、毎日の報道に心かき乱される思いだった。あれから2年以上の月日が流れた。ニュースで当たり前のことのように攻撃の状況が伝えられ、それと同時に死者数が報告される。いつの間にか、こうした報道に慣れてしまっている自分が怖い。それでも一日も早く戦争が終わり、世界各地で平和が享受されることを祈る気持ちに変わりはない。

言葉をうまく紡げない時、私は本の力を借りる。

谷川俊太郎さんの絵本『へいわとせんそう』と『せんそうしない』。

なかでも『せんそうしない』の文が胸に響く。

こどもと こどもは せんそうしない

けんかは するけど せんそうしない

 

せんそうするのは おとなと おとな

ひとが ひとに ころされる

しぬより さきに ころされる

何年経っても、娘を出産した時のことや、彼女が育つ過程での出来事は忘れられないことばかり。人が人として育つのに、どれほどの労力と時間がかかるのか。彼女と接して、私は初めて知った。

この世界にいるすべての人が「しぬより さきに ころされる」ことがあってはならない。

私にできること。このささやかな日常を守りながら、次の世代に命のバトンを繋ぐこと。つたなくとも思いを言葉にしながら、平和な日々を積み重ねていくこと。