お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

水あめ

地元の夏祭り。二日に渡り催された。

子どもが小学生の頃は、サッカークラブでたこ焼きを作って売った。コーチやお父さんが焼くたこ焼きが大好評だった。

子どもが大きくなってからは、遠のいてしまった夏祭り。

今年はいこっかいこっかのお手伝いで夏祭りに参加することに。

飲み物販売担当だったが、気付けば水あめのヘルプに回っていた。

ここのお祭りでは、昔から水あめが大人気だったようで、お手伝いスタッフの男性が子供の頃から食べていた懐かしの味と話してくれた。わたしが子どもの頃の祭りといえば、テキ屋のりんご飴や綿菓子だった。

子ども達が行列し始めた。

手渡すと待ちきれんとばかりにパクリと口に運ぶ人たちに、自然と笑みがこぼれた。

薄くてパリパリのほんのり甘いおせんべいと水あめの歯にくっつく感じが癖になる。何度も買いにきてくれる子ども達もいて、納得。

子ども達の目線の先には、大きな角氷の上の水あめ。おせんべいに挟んでお待たせしました〜と手渡すと、誰しもパァ〜と顔が輝いた。ありがと〜とはちきれんばかりの笑顔をもらった。誰もがそうだった。

わたしはその度にエナジーチャージ。幸せな気持ちに包まれた。心が元気になると疲れなんて吹っ飛ぶんだ。

わたしの記憶では幼いままなのに、目の前には、眩しいくらいに成長したあの日の子ども達がいて、その姿に歓喜した。

結婚したんだよーと嬉しい知らせも。

祭りが終わって後片付けをしていると、あるお母さんが困った顔してやってきた。

「ヨーヨー残っていたら売ってくれませんか?」

もう残ってないよね〜って声を上がると、ひとつだけ紐のついていないヨーヨーが残っていて、スタッフが慌てて付けてくれた。

「お金はいらないです」。

と手渡すと、隣には浴衣を着た半べその女の子が。

「よかったね」。

再びヨーヨーがその子の手に戻った。

ニコッとすぐに笑顔を取り戻した。

この瞬間が好き。

笑顔が好き。

いこっかもお母さん大学も似ている。

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田端真紀
社会人の長男を筆頭に大学生の二男と長女、看護学生の二女、高校生の三男の5人のワーキングマザーです。長男が自立して6人で横浜に住んでいます。北九州市出身。MJプロ。母フラ、母レレ、母ドラメンバー。みそまるマスター。