お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

1匹の老猫が気づかせてくれたこと

10月号のアンケートから少し外れるけれど、そう遠くもないこと。
今しか書けないかなと投稿しました。

皆さんも考えてみてください。

3年前に現れた1匹の老猫。下痢がひどく後始末も大変だったので、対策としてまずは病院で下痢止め薬をもらい治療をした。餌に混ぜて朝晩御飯をあげるうちに数匹の猫が集まりだし、餌情報が猫間に回ったのかそのうちに猫の溜まり場になったわが家の庭。

また、近所には親に置き去りにされた生後1か月くらいの子猫までが現れ。これ以上猫が増えるのを防ぐにはどうすればいいのか、地域の保護猫活動団体に連絡し、世話の仕方と猫対策を聞いた。

ノミだらけで疥癬の子猫は保護して病院で治療、譲渡できるように手続きを済ませた。そのほかの成猫は、TNR(捕獲器で野良猫を捕獲:Trapし、不妊・去勢手術:Neuterを行い、元の場所に戻す:Returnこと)を保護ボランティアさんの協力を得て実行した。

結果いつも集まる5匹のTNRを済ませると、その後は猫も増えることなく、雄猫はなばわりを広げるのかどこかに消え、今はメス2匹が残っているだけ。

8年前から保護猫を2匹飼っていたが、先の老猫と出会わなければそこまで保護猫活動に関心も持てずに家猫だけでペット生活を満喫していたに違いない。

それまでは野良猫もそれなりに元気に生きているものと勝手に思っていたけれど、現状を見ると病気や雄猫はいつもどこかに喧嘩傷があったから怪我をしている猫が多いことも知る。

老猫は猫エイズ陽性で腎臓の機能が悪化し、徐々に弱り昨年亡くなった。

もとより桜耳だったサビ猫は腫瘍が胸の皮膚を突き破り痛々しい姿で現れ、昨年亡くなった。

どちらも見守ることしかできずに看取ったが、野良猫の現実は厳しいことを目の当たりにした。

その後、縁あって耳に腫瘍のある10歳くらいのうちに集まる猫の中の1匹を家族にした。余命半年と告知されたがそれから1年、薬を飲みつつも元気に暮らしている。

このように家族の一員となり穏やかに暮らす猫もいるかたわら、過酷な環境で生きる野良猫や殺処分を免れない犬が多い現実。

可愛い時ばかりでない、いい時ばかりでない、ペットとの暮らし。病気も老後の介護もある。飼う前にはどんな時も責任を持って一生面倒を見る覚悟が必要だ。

そして、これから犬や猫を飼うことを望む方に、保護猫や保護犬を家族に迎えるという1つの選択肢をプラスしてほしいと思う。

過酷な環境で生きる犬や猫が1匹でも少なくなることを願っている。

※キャッチはTNRした5匹含む、近所の飼猫や流れてきた猫。
下段左から2つ目が老猫。通呼「おじいちゃん」。左上の子猫はすぐに譲渡が決まった。

 

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金子涼子
横須賀市の西海岸沿いに住んでいる金子涼子です。 趣味は庭仕事とお出かけ着物ライフ。猫とまったりすること。 夏も麻着物で着物ライフ楽しんでいます。 暑くても着物を着ると、シャキッとするから不思議です。 元旦はここ数年着物で迎えています。 仕事の合間に、庭の草取りや家庭菜園の手入れをしています。 時々電話に出られないのはそのせいです。 こんな私ですがよろしくお願いします。