岩手県大船渡市三陸町越喜来(おきらい)。
海の見える場所に、瀬尾佳苗さんの石碑があります。

佳苗さんは、2011年3月11日のその日、この地で被災しました。
当時、大学生だった佳苗さん。夢と希望にあふれ、持ち前の明るさでたくさんの友だちと過ごしていた毎日を大地震と津波が襲いました。
佳苗さんは、車椅子の高齢者を助けるのを手伝い、その後、足を滑らせ波に飲まれました。とてもやさしく、勇気のある女性です。

ゴスペルチームを通して、被災地応援の活動の中で、瀬尾さんとの出会いがあり、祈りをささげています。
震災が教えてくれたことは何なのか。私は何もできないちっぽけな人間ですが、この地を訪れると、生きることを学び、人の美しさとは何なのかを知ります。
佳苗さんの笑顔の写真が心を打ちます。
14:46のサイレンに合わせて黙祷。献歌。

その後、陸前高田に。東日本大震災津波伝承館へ。ここは、東日本大震災の真実を伝えるとともに、先人の英知に学び、自然災害に強い社会づくりを目指すため、2019年9月22日にオープンしました。



あの日、まさかという思いで津波の映像がリアルタイムでテレビから流れる事実を受け入れられなかった自分がいます。家族が住んでいる地域の情報が職場には次々入ってきました。横浜もかなり揺れましたが、それどころではなかった。子どもを迎えに行かなければなりませんでしたが、両親の安否が心配でした。その日の夜、横浜の自宅は、停電でした。
真っ暗で暖房がない中、ガスはついたので、お湯を沸かしペットボトルで湯たんぽをつくり、子どもたちと犬とじっとしていました。
夜遅く、仕事を終えた夫が帰宅。あちこちのコンビニを回ってオニギリを調達して来てくれました。何の備えもしていなかったのです。子どもの命を守るなんてどの口が言えるのでしょう。無知で無力でした。

14年。震災後希望を込めて植えられた松の木は、少しずつ大きくなりました。
その後も日本各地でさまざまな災害が起こっています。
全ては他人事ではありません。
まずは、できることから。その小さな思いが行動を変え、社会を変え、世界を変えると思います。
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