海外に住んでいる友人にレポートしてみました。
ドイツに在独約23年、ドイツ人のご主人と長男19歳と長女14歳の4人暮らしのゆっこちゃんです。
Q.地域になじむのに大変だったことなどを教えてください
当時、外国人を目にする機会が少ないミュンヘン郊外の田舎の地で、バイエルンの方言を話さないよそ者に対する差別感を日々感じながら、習慣や風習、近所付き合いを大事にしようとコミュニケーションを試みるが、彼らが私を受け入れてくれるまで数年かかりました。
機会あるごとに家を開放し、お茶会(ケーキは風習に習って自分で焼く)、夏は庭でバーベキューに招待し、リサイクルゴミ収集所や重い飲料水等の買い物には近所のお年寄りを一緒に乗せて行ったり、プライベート空間や時間をなるべく地域に注ぎました。
Q.ドイツ語を習得するのに大変だったことを教えてください
英語と違い、ヨーロッパ言語は非常に文法が複雑で規則ごとが多く、主語により動詞が変形したり、名詞には3種類(女性、男性、中性名詞)あって、それによって形容詞も変形していくことを学ぶこと。まずは時間を過ごす機会が多いキッチンにあるもの(フォーク、スプーンから)から名詞を覚え、語学学校へ通い、習った文法を使って毎日ぶつぶつ呟いていました。
日本で言う昼ドラ(比較的ストーリーが簡単)のTVを見て、わからないフレーズや単語をメモしては、辞書で調べてそれをドイツ人に使ってみる、の繰り返しでそれが一番語彙力と会話力を伸ばしたと思っています。
Q.子どもが小さいときに大変だったことを教えてください
小児科では予約しても1,2時間待たされることは普通で、抗生物質の薬を出してもらえず1週間以上、不安な思いで病気の子を看病していたことは本当に心細かったです。
今でこそ日本もそういう小児科が増えてきて、結果、その方が子どもの免疫を育てるのに最適だと認識されていますが、当時は、風邪であれば薬は処方されず、「水分補給し寝かせてあげなさい」と言われ返される始末。
引き下がらず薬をどうしても処方願いをしてもらえるのはシロップ程度でした。高熱が出ていれば、座薬を頂くだけ。次第に小児科に行く機会が減り、普通のドイツ人がやっているような自然治癒力を利用し、必死に見様見真似で子育てしました。
でも、子育てを通して、ママ友から真の友人ができたこと、そして友人や知人もいない国で自分の味方(=子ども)ができて、裏切りや理不尽な対応をされたり(外国人差別)や生きにくさに悔し涙を流しながらも勇気とやる気ができたこと。
子どもたちのおかげで、ドイツ人たちと戦う(笑)会話術、生活術が養われ、自分でも驚くぐらい強くなったことで、外国人の新米ママたちに少し先に経験をした先輩として回避方法やアドバイス的な話ができることが今ではうれしいです。
Q.ドイツは子育て支援や高齢化はどんな感じですか
子育て支援に関しては、ドイツは非常に手厚く、欧州でも高水準だと思います。
まず医療費は18歳まで個人負担はなく、処方される薬代の個人負担もありません。
私立ではない限り、小学校から大学まで、授業料はほぼ無料、低所得家庭や片親家庭でも子供たちを大学まで安心して行かせられる環境が整っているんです。
それに、「児童手当」は子が18歳になるまで、保護者の収入に関係なく支給され、親に向けての育児手当は「両親手当」と制度変更され、出産後一年間は子が生まれる前の平均賃金(手取り)の67%を受給できたり、男性も育児休業を取得しやすいよう、最低2か月の育児休業取得も可能なので、賃金は100%保証されます。
一方で、ドイツも出生率が先進国内で低く、2024年のCIAデータでは227国中、ドイツは190位、日本は212位です。
高齢化社会は日本と同様に介護職の方の慢性的な人手不足のため、東ヨーロッパの国から(ポーランド、トルコ、ルーマニア、クロアチア等)外国人の方が労働者として在独され、支えていただいている現状です。
老人ホーム入居費用は月当たり約2500から3000€(ユーロ)(40から47万円)と高額なため、利用者は大変限られた方々で、多くは在宅介護で手当てを利用されています。
または、安く老後を生活できる国へ移住される方も多いのが現実です。
自分の将来も最近は、貯蓄を考えるようになりました。
住んでる地域のおふくろの味を教えてください
Sauer Bratenザワーブラーテンです。
肉を酢を入れたソースで煮込む料理で、ジャガイモでできたダンプリンのクヌーデルと赤酢キャベツです。
絶品です!
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