お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

すみませんって言わんで!

いつもの公園。

ここは、狭過ぎず広過ぎず、遊具もそこそこあって、砂場もあって、昼間は未就園児の3歳くらいまで、夕方は小学生や中学生まで遊びに来る公園。

昨日はお昼の1時頃から遊んでいたら、娘は1歳児の男の子ともうすぐ4歳の男の子と遊び始めた。

「(あのこ)なんてゆーの?」

「お名前なんですか?って聞いて来てごらん」

タタタッと近寄って「お名前なんですか?」聞いてる。

ちょっと前までは母ちゃん聞いて来て!ってモジモジしてたのに、成長したもんだな。

 

娘は昔から場所見知り、人見知りがある。

初めてはドッキドキ。

でも、公園ではひとりで遊ぶよりお友達と遊びたい。

赤ちゃんの頃から遊んでる公園だから、ホームな感じ?

初めての子にもたじろがなくなった。

そうこうしてるうちに、娘の悪いクセが出て来た。

その子たちのお母さんに甘え出す。

「母ちゃんは向こう行ってて!!にこ、お姉ちゃんやけん、ぐるっと遊んで帰って来るけん!」

他の子のお母さんたちは子どもたちについて行く。

ブランコに抱っこしてもらったり、滑り台のアスレチックを手伝ってもらったり。

いつもはひとりでできることも、私がいないところで甘え出す。

私が少し離れたところから「すみませ〜ん!!」と謝る。

一歳の男の子がベンチでおやつを食べ出した。

当然、娘ももらう。

「ありがとう!」

すぐ言えたなとホッとするのもつかの間。

次々とお菓子をねだる。

「ちょっと!!おーくん食べれんやろ?!」

あーん!と泣きまね。

「いいよいいよ!この子あんまり食べないから。どうぞ☆」とお母さん。

「すみませーん(汗)」

また謝る。

そこで、娘のひとこと。

 

「もう!!すみませんって言わんで!!!」

 

「そうよね。すみませんって嫌ね」

おーくんのお母さんが、私よりも先にすぐに答えてくれた。

 

こないだの記事にも書いたばかりなのに。

子どもは、甘えて頼って当たり前。

何も悪いことはしていない。

でもさでもさ。

初めて会ったお母さんよー(汗)

うんうん。優しそうなお母さんよ。

息子さんもとっても素直でにこにこでかわいいし、幸せそう。

子どもは人を見抜く能力に優れてる。

だから、すぐにそのお母さんに、「この人は愛してくれる!」とばかりに甘えて。

 

だけど、ついつい大人の社会ではそんな図々しいのは嫌われるって思っちゃうからさ。

ついね、「すみません!」って謝っちゃう。

心では、まったくもー、なんて思いながらもよかよかって甘えてる私もいるのに。

ついね。

なら、やっぱりありがとうをたくさん伝えなくちゃね。

申し訳ないって気持ちよりも、ありがとう!って気持ちをもっと伝えなくちゃね。

 

夕方になって、「一緒に遊ぼう!」って、元気な女の子がやって来た。

この子も初めて会った子。

誰と来たのかな?

キョロキョロ見回すとおじいちゃんが離れたベンチに座ってる。

女の子が私たちの砂場のおもちゃを「貸して!」と言っても遠くで見てる。

「ブランコしようか!押して!」と私にお願いしても遠くで見てる。

その子が乗って来た小さい補助輪なしの自転車。

それに娘も乗りたくて、「乗せて!」「いいよ!教えてあげるね」というやり取りをしてるのも、遠くで見てる。

「おじいちゃーん!もっと押してー!」

その子がブランコに乗っておじいちゃんにせがむと、やっと近くにやって来た。

私がまた「自転車借りてすみません。ありがとうございます」と伝えると、

「いやいやー!」と笑顔でひとことのみ。

 

あぁー、すべて子どもたちの世界を尊重してる。

見守るって、これでいいんだなーって、改めて感じた。

その子はうちの娘よりもぐいぐい系で強烈な個性(笑)

でも、素直でゴメンねもありがとうもすぐ言えて、アレしよう!コレしよう!とホントに気持ちいい!

だからか、娘も気に入って自転車の後ろを走る走る。

そんなに走ったことないよね?というほど、全速力で走る走る!!

ちょっと思った。

あの子が娘がきつそうなのに気づいてくれたらいいのにな…。

それでも、おじいちゃんは笑って見てるだけ。

おじいちゃんもひとこと言ってくれないかな。

そんなことを思ったけど、、、。

グッとこらえて何も言わずに見ていたら。

娘が肩で息をして立ち止まる。

「はぁー!キツイ!!」

「にこちゃーーん!!早く早くー!」

 

「あれはきつかでしょうね!」と笑うおじいちゃん。

「こんなに走ったことないと思います」と私も笑って返した。

 

しばらくして、違う遊びが始まった。

歌を歌いながら、高い花壇をぴょんぴょん跳ねる。

そしてまた自転車に乗る女の子。

横を全速力で走る娘。

 

ハハハハハ!!!

 

キツかったら止まればいいし、休憩したらまた走れるね。

女の子もそれを強要しないし、それをわかってて見守ってるおじいちゃん。

 

子どもは子どもの世界。

そんかと当たり前たい。

そんなことをおじいちゃんの背中に感じた。

 

「また遊ぼうね!バイバーーイ!!」

 

おじいちゃんは車のエンジンをかけて車に乗って待ってる。

何度も私たちのところに走って来て、また遊ぼうと何度も言う女の子。

「うん!またねー!おじいちゃん、行かすよ!」と、女の子を促す言葉かけをした娘に笑った。

 

すみませんは言わなくていい。

子どもは子どもの世界で育ち合う。

 

娘とおじいちゃんに教えてもらった、ステキな出逢いのステキな1日でした。

12件のコメント

聖子さん
子どもの遊びを見守ることという神髄の記事でした!
おじいちゃんがそれを示してくださったのは本当にありがたい事でしたよ。
このお爺ちゃんはきっと子供の頃の子ども同士の遊び方を知っていらっしゃるはずです。
男の子はよくケンカしたはずだから、その喧嘩を通して感じたり学んだりしたことがあったはずです。
女の子は取っ組み合いはハシタナイという躾の中で、口喧嘩の方に行く子もでますからね。(笑)
どちらも喧嘩の中から仲良くする方法を見つけ出すことが大事ですよね。
ところがこの喧嘩にすぐに仲裁してしまいたがる大人の問題があるな~と私は子育て中から思ってきたことでした。
日本人も喧嘩の仕方を学ばないと国家間でもそれが生かされないな…とそこまで飛躍して考えました(笑)

みっこさん、おじいちゃんの、いるのかいないのか、でもしっかり見てる感じがなんとも心地よかったです。
昔は、親が何か手仕事や家仕事をしながら軒下で遊ぶ子どもたちを目の端や声で感じながら見守っていた“軒下遊び”というのがありますね。
この言葉は最近の言葉で、そんな光景が子どもの原風景になるとした誰かが作った言葉なんですけど(笑)
おじいちゃん、まさしくそんな感じでした。
“見守る”って、見るだけで守っていること。
口は出したらいかんですね。
託児所では、ある程度のケンカはほったらかしでした(笑)
だんだんエスカレートして来て、周りに被害が出て来たら止めて、喧嘩両成敗でした(笑)
かくいう、私も子どもたちとよくケンカをしましたが(笑)

そうそう、子どもは子どもの中で育ちます。 大人の習慣や価値観何て通用しないのが良いところ。
必要ならば自然にルールもできるし、もし 喧嘩になってもそれはそれ。大人は様子を楽しく見ていればいいのです。
と、言えるのも 歳のせいかなぁ。 自分の時はハラハラしながら 喧嘩両成敗何てしていたのかも。
「子ども」の定義を発見されてからまだ200年余り。 新しい考えなのです。
お母さん大学は、先見の明がありますから 良いお母さんが増えましたね。
私も良いオババになろう。 しかし「すいません」って直ぐに使うよね。 指摘したにこちゃんも良いところをつきますね。
私も使い方にきをつけなくては。

子どもは子どもの中で育つ。
これは、夜間託児所とプレーパークをして来て、子どもたちに教えてもらったことです。
見守るということがいかに難しいかも、15年で感じて来ました。
で、、、やっぱりまだまだ出来ない(笑)
でも、おじいちゃんを見ていて、この世代になったから出来ることなのかもなぁーと思いました。
親はやっぱり、我が子との距離が近いので、あれやこれやと心配するし、周りに迷惑かけないかハラハラもする。
いろいろやり過ぎたりしなさ過ぎたり、迷って悩んで…というのがないと、やっぱりこの域には達しないものなのかもなと感じました。
だから、急いでそこまで到達しなくても、我が子と向き合ってれば自然と出来るようになるかしらねー?とか思いました(笑)
お母さん大学でみんなが学び合うことで、このおじいちゃんの域に達するのは加速するかもですね♪
すみませんは、このあともすぐ言ってました(笑)

あーすみません、言っちゃうなぁ〜。
自分を守るためでもあるんですよね。
自分色々口出しもしちゃうなぁ。でも子供同士の世界を大事にしたいですね。子供たちの中で、大丈夫、なんですよね。
肝に銘じよう!!

真美さん、すみませんって言うよねー!(笑)
親の体裁のためってこともありますよね。
言いたくないなと思っても言うこともあるし。
子どもと大人の違いって難しい線引き(笑)
子どもは子どもの中で育つのは、今も昔も変わりません。
子どもは親が育てるものではないと、15年夜間託児所をして来て感じることです。
子どもたちで育ちあう環境を与えるのが、大人の仕事です。

おじいちゃんには言われてないけどね(笑)
ホントに、背中でそう語ってるように感じたのよ(笑)
子どもたちに学ぶという発想も、ここ最近のものかもね。
昔はそんなこと考えもしなかっただろうから。
それだけ、今の社会が本能や生きる本質とズレて来てる証拠なのかも。
子どもは人間の本能や本質で生きてるからねー。

すみません、言うし、
そういう気持ちが当たり前だと思ってた。

その気持ちを感じられないと不快でさえあった

正直、引っかかるとこあるけど
子どもたちをよく見てみようと思った

その中で必要な言葉を発していくわー
結果すみませんかもしれんけど。

なおちゃん、言うよ言うよ!
すみませんって、別に悪くはない。
ただ、やっぱりクセになると、どうしてもありがとうよりも多く使ってしまうなぁーって、にこに気付かされた。
そこに、ありがとうが含まれていたとしても、ありがとうという純度の高い感謝には劣る気がする。
でも、すみませんってこのあともすぐ言ってたよ、私(笑)
申し訳ないって気持ちをなくしちゃダメというのも正直な気持ちだな。

わぁ、分かるなぁと思って読んでいました。
こどもの世界、邪魔したくはないけど、“常識ないお母さん”と思われたくなくて、ついつい大人の対応を優先してしまったり。
にこちゃん、〝すみませんって言わんで!〟なんて痛いとこつくなぁ。。
わたしも、できるだけ、〝すみません〟よりも〝ありがとうございます〟を言うようにしようと心がけてますが、
やっぱりちょいちょいでてします。。

比呂子さん、共感ありがとう!
常識ってナンジャラホイって話ですよね(笑)
でも、社会で生きて行くにはある程度必要だし。
子どもの世界を尊重して見守る大人たちばーっかりなら、どんなに楽だろうと思うけど、そうも行かない世の中(笑)
まぁ、その世知辛さも子どもたちは感じ取って強くたくましく生きて行くでしょう!
すべてわかってますよね。子どもは。

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ABOUT US
齊木聖子
25歳で夜間託児所を開業、10年セカンドママやったのち電撃結婚、出産して念願のファーストママになりました。 セカンドママ業にも限界があると感じる昨今。 違う形で、私の活かし方を考えています。 プロフ写真は娘が撮ってくれました☆