お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

6月号宿題/あなたのお父さんってどんな人?

「お父さんってどんな人?」
という宿題タイトルを見て、ドキッとした。

私にとって父は、
長いこと「人生の障壁」であり、
でも実は、誰よりも大きな心で包んでくれていた存在だったからだ。

中学の時に進路のことで大ゲンカをし、
それから10年以上、まともに話したことがなかった。
口を開けばケンカ。
私がやりたいこと全てにおいて、真っ向から反対し、
ゆえに、大学も就職も全く相談せずに決めた。

この人は私のことをなんにも理解しようとしてくれない、
と、ずっと思っていた。

しかし、20代後半のころ、
私は、仕事の忙しさから体調を崩して、しばらく会社を休むことになった。
当時、東京で1人暮らしをしていたのだが、
名古屋の実家に戻ることになった。

それまで好き勝手決めてやってきたので、
「体調崩して実家に帰ります」
なんて、とても言い出しにくかったが、
東京に居続けることはできなかったので、
恐る恐る電話をした。

「お父さん、私、会社休むことになった。名古屋に帰ってもいいかな」

すると父は、
「おうおう、いつでも帰ってこい。お父さん待ってるからな」
と言ってくれた。

電話を切ったあと、涙が止まらなかった。

それから少しずつ、父との関係は良くなっていった。

その後私は結婚し、
結婚して5年後に妊娠した。

父は飛び上がって喜んだ。
何をしてもやめられなかったタバコを、スパッとやめた。

実家に里帰りして出産したが、
私は産後うつになってしまった。
育児が全く出来なくなった私の代わりに、
赤ちゃんにミルクをあげ、オムツを替え、抱っこをし、
夜もろくに寝られない中、お世話をしてくれた。

体調を崩して会社を休んだ時も、
産後うつになった時も、
父は何も言わず、ただただ私を受けいれてくれた。

ある日、
「なんで、私のこと何もかも反対してたの?」
と聞いてみた。

「お前は最初の子だったから、
お父さんもお母さんも、どうしていいかわからなかったんだ」
と言われた。

今自分が親になって、
その言葉の意味がとてもよくわかる。

最初の子は何もかもが手探りだ。
父も、どうしていいかわからなくて、
「反対する」という形でしか対応することができなかったんだと思う。

お父さん、ごめん。
そしてありがとう。
これからもよろしくお願いします。
長生きしてね。

4件のコメント

ありがとうございます。
ケンカしてた時は嫌なところしか見えなかったのですが、
いざ自分が親になって、昔のことを思い返すと、
ほんとにたくさん可愛がってもらったなあと感じます。
いや、めちゃめちゃ怖い鬼オヤジでもあったのですが(笑)

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ABOUT US
天野智子
MJプロ/みそまるマスター/お母さん大学岡崎 代表/ 中学1年生と小学1年生の男の子2人の母です。 名古屋市出身、愛知県岡崎市在住。 旧家の農家の跡継ぎ長男の妻として敷地内同居中。 日々試行錯誤しながら、育児に奮闘しています。 育児は難しい!でも幸せ。 その間を行ったりきたり・・・な毎日です。