お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

【宿題】おうち遊び/果物屋の場合

子どもたちが幼稚園のときは母が商売をしている果物屋の2階に住んでいました。
私がお店の用事をしたり、買い物に行くときは、母が奥で見てくれたり。
2階で3人でいるのに飽きると、1階に降りて
ときにはお客さんを交えてワイワイやってました。
今はもう廃業してしまったけど、私たちの視界は常にこんな感じでした。

ここから見える景色や音や匂いを今でも覚えています。
市バスや車、自転車が行き交い、
歩道を小さな子やお年寄りまでが歩きます。
立ち止まったら、お客さん。
「いらっしゃ~い!」と出ていくのが楽しみで。

子どもたちはお店にあるいろんなモノで遊びました。
クリスマスにはサンタさんちに電話をかけて留守電にお願いごとをしたり
半分壊れたレジでキーを打っては「チ~ン」と音を聞いて開ける、の
繰り返し。
小銭を10枚ずつ数えて並べる。
段ボール箱に入る。
プチプチをつねったり、踏んだりしてつぶす。
包装紙の芯でビー玉を転がす。
リンゴやメロンにシールを貼る。
みかんを盛る。
スイカの下に置く、ゴムの輪っかで輪投げをする。
ソロバンの音を鳴らす。
苺とかのパックに水を入れて運ぶ…周りビチャビチャ(泣)

中でも息子が一心不乱に遊んでいたのは
セロテープをイスの足に巻き付けることでした。
「私がもったいないからやめて!」と怒ると
母は「なにゆ~てんの。こんなん安いもんやのにやらしたり」と
息子の好きなようにさせていました。
セロテープ1本を小さな子の手でイスの足に巻き付ける、
どれだけ時間がかかったでしょう。
息子は黙々と巻き続け、
でも、終わったら納得したのか、サッサと次の遊びをし出しました。

その後、私はハサミでテープを切り(けっこう大変)
ぞうきんで磨き倒しましたが(笑)

おうちのモノに飽きたら
お店や工場や
普段と違うところに行くと
思わぬ遊び道具が隠れているかもしれません。