病院の待合いのイスに赤ちゃんを寝かして、帰り支度をしているお母さんを遠目に見た。
荷物を整理し、抱っこひもを出して器用に赤ちゃんをセット。
大阪で言うシュッとしたキレイなお母さん、洋服も上品でステキ。
私がこの頃は何をするにも汗だくになって、ヨレヨレの服で
自分のことまで手が回らない「疲れてるお母さん」だったろうな、と今更だけど反省した。
ベビーカーがあるのに、外は寒いから抱っこしてあげるのかな?
泣いちゃうのかな?と思ったが、スマートに帰っていく姿に見とれていた。
しばらくして駐車場に行くと、車の前にあのベビーカー。
さっき、抱っこしていた赤ちゃんをチャイルドシートに座らせていたところだった。
するとカラだと思っていたベビーカーが「あぁっ!」という声とともに動いた!
中には赤ちゃんのお兄ちゃんらしき子が寝ていて、急に起きてびっくりしたようだった。
私は慌てて、ベビーカーがこけないように押さえに走った。
お母さんが赤ちゃんの世話が終わり、飛んできた。
「すみません~!ありがとうございます!2人いるので順番に」と
やっぱりステキな笑顔でお礼を言ってくれた。
ほんの少しだったけど、かわいい親子と触れ合えた瞬間。
そのお母さんにとっては一瞬助けてくれた見知らぬおばちゃんかもしれないが
私はその後もなんだかニマニマが止まらない。
お母さんを支援とか、応援とか、
いろんな思いで日々動いているけど
結局、助けられているのは私たち。
こんな笑顔を向けてもらって、子どもとお母さんのつながりを
身近に感じさせてもらってる。
その都度、消えていきそうな「母力(ぼりき)」がまたムクムクと顔を出す。
「子どもが大きくなったから、子育ては終わり」なんて寂しいこと言わず
もっと、子育てする人たちとみんなが触れ合わないといけない。
それは夜7時くらいのことだった。
暗くなって、寒くて、ややこしい時間。
もし、子どもどちらか一人の診察だった場合、
一人は夫や助けてくれる人に預けてくることはできなかったのか、
今は特にコロナのこともあり、病院に来ること自体心配だろうに、
夫の帰りが遅いのかな、シュッとして見えたけど
実際は汗だくでいっぱいいっぱいがんばってたんだろうなと
いろいろ想像して、勝手に心配してしまった。
写真はホウキソウとも呼ばれる「コキア」
緑色から秋には紅葉してキレイな赤になる。
ふと、お母さんを感じてしまった、あたたかな植物。
子どもを包み込むお母さんのように、お母さんもあたたかく包んであげたい。
そんな風に思ってもらえたら、ニマニマしてもらえる事なのだったら、どんなに心が救われるかと思います。
そして、実はそんな風に思っている人はもっともっとたくさんいるのかもしれないですよね。
私もきっとニマニマおばちゃんになるのに、自分の事となるとすごく遠慮もしてしまう。
お母さんの気持ちも、周りの人の気持ちも、上手に出会えるといいのにな。
一歩近づくって、ちょっと勇気がいったりしますもんね。
ニマニマおばちゃんを増やしましょう!
ニマニマは伝染するのを信じて♪