3歳と33歳の論理

息子を連れて、神社へ散歩。
境内の小川を珍しく思った様子で、
ひたすら葉っぱや枝を流れに投げ入れる遊びが始まる。
これが、よくも飽きずに…と思うほど延々と続くのだが、
途中から毎度投げる前に
「これ、きたない、あるう（洗う）の」と訴えてくる。

「流れていくのを楽しむ単純な遊びなんかじゃない！これは、汚れた葉っぱや木を水洗いする立派な仕事なんだ！」という
３歳なりの論理？見栄？言い訳？が
ちゃんと成立していて笑ってしまう。

帰り道、小さな松ぼっくりを発見。
「まつぼっくりの赤ちゃんじゃない？」と言うと
喜んで「あかたーん」と握りしめて歩き始める。

が、数歩で立ち止まり
「ママは？これママは？どこ？」と一言。
松ぼっくりの赤ちゃんと説明したばかりに、
そのママの行方が気になってしまったようだ。

「ママは、あの木だよ」と近くにそびえ立つ松の木をテキトーに指差したものの
「ううん、ママ、なーい」と
どうも一回り大きい松ぼっくりをご所望の様子。

手近なところに
大きな松ぼっくりは見当たらず
でも、そろそろ日も暮れるし帰りたい。

よし、3歳に負けず
33歳（ママ）の論理発動！

33歳の論理①
「赤ちゃん、あのママの木にちゃんとバイバーイしたから、1人で大丈夫だってさ！」
（=探さなくても問題なし作戦）

３歳のアンサー
「ううん！大丈夫なーい！」

結論:ここは予想どおり撃沈（確かに無理がある）

33歳の論理②
「あ！来た時にイタタで拾えなかった松ぼっくりがママなんじゃない？」
（=ママはちゃんと見つけたよ作戦）

行き道で大きな松ぼっくりを見つけたものの、トゲトゲが多くて「いやー」とポイした経緯があった（実際は恐らく松の品種すら違う気がするが）。

3歳のアンサー
「…うん。」
33歳「ね！あのママはイタタで連れて帰れないから、赤ちゃんだけにしよう！」
3歳「えー…」

結論:まだご不満の様子で足動かず(品種の違いにはさすがに気づいてないよね…？）

33歳の論理③
「じゃあ、赤ちゃんはママの近くに置いて帰る？」
（=別に持って帰らんでええがな作戦）

3歳のアンサー
「やー！もてかえうー！」

結論:置いて帰るのはダメらしい(なんでや）

33歳の論理④
「よし、赤ちゃん持って帰って、家でイチゴ食べよう！」
（=もはや松ぼっくり関係ない最終兵器！）

3歳のアンサー
「うん！！かえろーー！！」

結論:大成功(赤ちゃんへの思いやりどこ行った)

3度も差し戻され、最終的に非論理的な着地をさせられた33歳、
一言で遊びを論理付けた3歳に
負けた気がする春の夕暮れでした。