5月4日、社会学者宮台真司さんの性教育の授業に高校生の娘と参加しました。
お母さん大学生尾形さんの投稿で知り申し込みました。子どもと性について考えよう
会場に入ってみると、先生を囲んで小中高校生までの子どもたちが既に輪になって座っていました。14時から2時間の授業はあっという間でした。
授業前に読んだ「大人のための性教育」の本、それから実際に授業を受けてから再度読み直したりしました。まとめようと書き綴っていたら、A5のWord文書5枚書いてもまだまとめきれず。
宮台先生の授業での言葉を引用して、箇条書きにすることにしました。
・『孤独』(※1)は大問題となっている。
今の彼氏彼女は、自分らの恋人と言っていた時代とは違い、孤独な関係。
・性体験率の急減、恋愛からの退却。
恋愛は絵空事となった、その方が楽。
・マッチングアプリで出会うことがナンバーワン。 (属性主義と損得勘定。)
不審になると簡単に乗り換える。
・9割以上は今の彼女彼氏は、恋愛ではない。
縛り合う権利を主張できることが彼氏彼女問題の本質で、これは恋愛ではない。 『同じ世界に入ること』(※2)が恋人関係。
※1『孤独』については、授業内で次のアニメーション(最先端のデータをもとに作られたアニメーションと紹介がありました)を鑑賞しました。
https://www.youtube.com/watch?v=n3Xv_g3g-mA
(日本語字幕をオンにするとテロップが表示されます。)
すごく分かりやすい動画で、自分なりの行動をしようという気持ちになります。
※2『同じ世界に入ること』については、ALWAYS三丁目の夕日続編でその世界観が描かれているとのことでGW最終日に娘と観ました。
今回の授業とリンクしており、私の中でストンと落ちました。
昔は不便だったけど、人と繋がり、いろんなことを皆で楽しんだ時代。どの子もわが子のように物事を教え、周りへのおせっかいも散々焼いて、放っておかなかったし他人事でなかった時代、人情溢れる人たちに囲まれ皆が幸せになっていく様を観て、今はなき良き時代に戻りたいとも思いました。
繋がること、人の温かさ、家族が本気でぶつかり合う姿が描かれ、大切なものを改めて感じとれ、幸せとは何かをもう一度考えるきっかけとなりました。
映画の中でも迷うシーンがありました。
でも自分が一番どうしたいかを考えること、そして自分の気持ちに正直に行動したことで納得できる結果となりました。
授業でも何度も宮台先生が
徹底的に考えてほしいと子ども達に伝えたことでした。
宮台先生の言葉を再度引用します。
愛というものに値するのであれば、愛の規範(価値観の選択肢)から自分は何を望むのか。
好きを超えた規範になり得るかどうか。
究極の相手を探して欲しい。
自分にとって究極の相手かどうかは比較するしかない。
何が究極かどうかを経験を通じて把握することだ。
私は、たくさんの経験が生活の中で出来た時代は既になく、自分から探求しなくてはいい恋愛はできない時代になったと更に実感しました。
スマホの中に大切なものは見つけられない、本当に必要なものは存在しないと自分たちでもわかっているはず、でも手軽だし、リアルでない分傷付く恐れはない。いつも片手にスマホの子ども達の姿に不安しかない母。暇つぶしだと理解しているけど手放せない子ども達。ならば、やっぱり究極を探すべく外へ出ていくことが大切なのでしょう。
親としては、子どもを囲いたくなります。でも放つことが必要なのだと再認識しました。出来れば苦労してほしくないと思いがちな親、でも苦しみや挫折なくしては、究極の愛はないと言えるそうです。涙を流した先に笑顔があり、乗り越えた分だけ幸せになるのかな。
授業を受けた後、数日間、沢山考えました。
なかなかまとまらないし、答えもしっかり出ていませんが、今の時代、親が子どもにこうあるべきだと示すロールモデルが務まらないことを悟ったこと。
なら、自ら外に出て経験を積んで欲しいと思ったこと。
それには口出しをせずに信頼して見守ることが必要であること。
まだまだ考え続けながらですが
以上を、母親としての今の自分のまとめとして記します。
今の若い子たちの恋愛や人間関係(いや、大人もか)には、確かに心配や疑問、不安があります。
簡単につながれてしまうからこそ、簡単に離れてしまう。
数年前の話ですが、
友人の子どもに「彼氏が出来た」のですが、
LINE上で「つきあおう」「いいよ」な感じで、
やりとりもLINEのみ。
デートするとか、手を繋ぐとか、
そういうリアルなつきあいはしてなかったとのこと。
生身の人間同士の触れ合い、温かさ、そこから学ぶ愛情や友情・・・
わたしも最近、コロナ禍は控えてた友人たちとリアルで会うことを再開しはじめて、リアルの大切さを痛感しているところです。
そうそう、LINEで告るってど~ゆ~こと?
面と向かってちゃんと気持ちを伝えなきゃ、目をしっかり見つめて気持ちを伝えなくちゃ、伝わらないよ。気持ちが追いついてこないよ。
付き合うっていうハードルが低いんでしょうね。本当に好きなのか、疑問に思います。恋愛には単に好きだけではなく、愛の規範が二つあるとのことでした。1.自分にとって相手は世界の全て 2.相手の幸せが自分の幸せ
でも昔のような恋愛関係を求めても無理。ぼんやりしててはダメだそうで、徹底的に考えなければ、いい恋愛はできないんだそうです。運命の赤い糸ってもうないのかな~。
正直な感想です。えぇぇぇ!!!今の若い子たちはあんなに楽しい恋愛をして
ないんですか・・・!!!告白したり、告白されたり、両思いになったり、
振られたり。そこでこれでもかってほど胸がぎゅーって苦しくなる思いも
味わって。リアルがてんこ盛り。友達との会話ってそんなことばかりだった
気がします(笑)
ALWAYS三丁目の夕日の世界観。ぶつかり合って、共有し合って。
そういうの、いい。めんどくさいって言われちゃうのかな。
「スマホの中に大切なものは見つけられない」って言葉が刺さりました。
でもこのコロナ禍の2年間、リアルから距離を置かざるを得ず、スマホの中
に潜りこんだ2年だったのかもしれませんね。。。
わたしも来週、子どもたちといのちの授業を受けに行きます。
できれば、子どもたちにはいい恋愛をしてほしいなぁって思います。
恋愛って、楽しいけど苦しい。誰かを思って胸が苦しくて苦しくて、恋なんてしなきゃよかったと思ったり、どうしようもなく恋焦がれたり。胸が張り裂けそうな思いってやつを味わってほしいのだけど。高校生ってそんな時代だったよね、恋愛の話でもちきりで、何を優先って友達より彼氏って時代もあったよね。当たり前にあったと思うんですけど。
いのちの授業ですか!興味深いです。
「縛り合う関係性を主張できる」というのは刺さるものがありますね。実際そうだな~と思う反面、その言葉で括ってしまうのは切ない。だからこそ「同じ世界に入る」という補足があるのかな。
諸外国では結婚せずに子どもを持つ人が増えていると聞きますが、経済的に独立さえしてしまえば物理的には可能ですよね。
特定の相手を持たずにその時の気分でいたい相手と時間を過ごし、子どもは社会と個の力で育てる…なんていうのが合理的だと言われる時代もそのうち来てしまうのでしょうか。
合理的に恋愛して、子どもを持ち、育てる、そんな時代が来るなら、便利さなんていらないなぁと思ってしまいます。
自分の気持ちに素直に生きたら、幸せがついてくる世の中がいいなぁ。