お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

子どもの楽園

11月に母時間セミナーを受講した際にふと思い出し、いつか時間ができたら記事にしようと思っていたことを書いてみます。

私は文系にもかかわらず、昔から「歴史」科目が苦手で…大学受験で日本史も世界史もなかなか点数が取れずに苦労した記憶があるのですが、子どもと関わるうちに、昔の日本のことを子どもに伝えたいという気持ちが少しずつ高まり、時間と気力があるときに(そんな時はなかなかないため本当にゆっくりなのですが)歴史関係の本を少しずつ読んでいます。

今回は、「逝きし世の面影」著者:渡辺京ニ という本の第10章に触れてみたいと思います。この本には、江戸の終わりから明治の初めに日本に来た欧米人が書き残した日本の印象が数多く紹介されていて、欧米化される以前の日本文明がどのようなものだったのかを欧米人の目線から垣間見ることができ、分厚くてとっつきにくいですが…読んでみるととても勉強になる本です。

中でも第10章は「子どもの楽園」というタイトルで、当時日本に来た欧米人が日本の子どもの幸せそうな姿や大人たちの子供への関心の高さに驚嘆した様子が記されています。詳しくはネタバレになるので控えますが、子ども達がどのように遊んでいたか、いかに幸せそうだったか、父親の育児参加の様子など…欧米人目線の描写は彼らの価値観や常識に則って書かれているため考え方の違いが際立ちとてもわかりやすく、当時の情景がありありと浮かんできました。子どもはもちろんのこと、大人たちが子どもと暮らすことや関わることに幸せを見出していた様子や、社会全体が子どもを温かく受け入れていたことが見て取れ、ご先祖様が精神的に成熟した生活を送っていたことを感じ嬉しく思いました。

その一方で・・・

先日私が参加した子どもの感染症対策に関する講演でとある小児科医の先生が紹介していたのですが、2020年にUNICEFが評価した子ども幸福度ランキングでは、日本は総合で20位。その内訳を見るとFisical healthは世界で1位(死亡率や肥満が少ないため)でも、Mental well beingはなんと、 38ヶ国中37位だったそうです。

今だって昔と変わらず子どもは大人にたくさんの幸せをくれるし、親である私たちが子どもを大切に想う気持ちは変わっていないはずなのに、子供が幸せでない国になってしまったのは…そして、社会全体で子どもを大切にする空気が冷え込んでしまったのは、何故なのでしょうね。

政治、価値観の多様化、社会不安、色々なことがあるでしょう。核家族化・少子化の現代、子どもを産み育てることや子供たちと関わり笑顔を引き出すことの尊さを知る機会を失っている人が多いからというのもあるのでしょうか。全ての世代が子どもともっと関われたら、皆もっと幸せになれるのでしょうか。

どうしたら良いのか簡単には答えが出ないけれど、かつて子どもの楽園と言われたこの国で子育てをする母の一人として、小さくても何かできることを探していきたい思いです。

1件のコメント

>小さくても何かできることを探していきたい

三谷さんの、その思いがあれば、できると思うし、日本中のお母さんが、三谷さんのように思ったら
大きなウェーブになり、子どもたちの笑顔を守れると思います。

少なくとも、ここにいるお母さん大学生たちは、もう仲間です。

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ABOUT US
三谷 マミ
横浜市在住、会社員として時短で働きながら男の子2人を育てています。日々慌ただしく過ぎていくけれど…子ども達がくれるたくさんの喜びや学び、宝物のような時間を噛みしめていけたらなと思っています!