これは明るくて、気分屋で、本やプログラミング好き、いまは元気に外遊びに行っているわが子の成長の一つのお話です。
息子には幾つかの発達特性があって、その中にディスグラフィア(書字障害/書字表出障害)がある。
障害って名前が毎度つくのは、うーん…と思うけど、その話は置いておいて、本好きな彼は、読めるけど書けない、なかでも漢字が極端に苦手というところがある。漢字も覚えては忘れの繰り返し。ひらがなだけで文章を書いている時もある。
頭では理解している。豊かな発想力もある方だし、ひらがなだらけの答案も中身は合ってるなら○。だけど書くことにエネルギーがとられ、最後までプリントや板書をまとめられなかったり、頑張った後はボーッとしてしまったりする。もう諦めて白紙の時も。そんな姿に、やる気がないと写ってしまう時もあった。(実際そんな日もあるだろうけど・・・)
「読めるなら書けなくてもいいじゃない」ってよく言われるし、私もそう思ってきた節がある。でも、特性っていうのは社会との障壁のなかで濃くなったり薄くなったりするし、鉛筆とノートで書くことが主な小学校のなかでは、これは彼の自尊心にも影響する困りごとだったりする。
いいんだよ。みんなと同じことができなくても。あなたには他の強みがあるよ!とは言っても、できないことに毎日直面しながらの学校生活は、なかなかきついものもあった。
iPadでノートを取る未来へ
そこで、元々医師の勧めもあり、ICTを取り入れた方向に舵を切った。1月〜4月上旬にかけて、iPadのノートテイキングのスキルを学ぶことに加え、同じ特性を持つ仲間や大学生のチューターさんたちと楽しみながら心と勇気も育てる9回連続講座を受講。そこで自分への理解も深まり、最後には「学校でiPadを使わせてください!」(合理的配慮の申請)と、プレゼン練習資料を作って堂々と発表していた。(別途書く予定)
息子は大好きなこの講座にウキウキ気分で通い、親子そろって仲間ができたことで、心の居場所が作れた。今では母同士も励まし笑い飛ばし、情報も共有しあえる存在に。だけどはじめの頃は、読み書きが苦手なわが子のために、すでにたくさん動いて陰で支える素敵で賢い母たちに、ただただ尊敬の眼差しとともに、はてさて自分は・・・と思えた時もある。
私ができたことと言ったら、学校に息子の特性を伝えることと、漢字のトメはねで✖️はもらわないような申請、漢字の宿題を減らしてもらうこと、席の配置などを先生と本人と相談すること、そして彼の気持ちを聞いて受け止めて、背中をさすったり、励ましたりすることくらいだったなぁ、と。
(続く)
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