初めての妊娠で右も左もわからず、長男はクリニックで産んだ。しかし妊娠中にさまざまな情報に触れ、体勢によって産みやすさが違うことや、水中分娩、無痛分娩など、出産にもいろいろな方法があると知り、2人目は違うスタイルで産んでみたいと思っていた。
次男の出産は、2回目の余裕があった気がする。いわゆる昔からの日本らしい出産がしてみたいと思い、和室のあるオハナハウス(現ぷくぷく助産院)で産むことに決めた。どうしても長男のお遊戯会を見に行きたかったので、その日が過ぎてから生まれてきてね、とずっとお腹に話しかけていたら、よりによって当日に産気づいた。
夜中から朝方にかけての陣痛、出産。夫と長男、帰りそびれた母も加えての立ち会い出産だった。明るいと赤ちゃんがびっくりするからと薄暗い部屋に。四つん這いの姿勢が楽だなと思っていたらスルッと生まれた。長男と夫がへその緒を切ってくれた。カンガルーケアをして、家族4人でそのまま出産した部屋で寝た。
長男と夫をお遊戯会へ送り出したのも印象に残っている。長男のお遊戯は見られなかったが、赤ちゃんとゆっくり過ごすことができた。黄疸が少しあったが、「日光浴がいいのよ〜」と不安にさせない助産師さんの声がけがうれしかった。とても良いお産ができたなと思っている。
三男も絶対助産院で産みたいと思っていたが、突然の出血があり救急車で病院へ。
私はクリニック、助産院、帝王切開と3通りのお産を経験した。お産は命がけであることを身をもって体感し、同時に出産を重ねることで、母である自分が強くなってきたことを実感している。
産婦・則武春香
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