お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

お母さんだからできる/國本ヒロミさん(兵庫県)

人生100年、一刻の猶予ない。60歳の今、「もう一度お芝居をしたい」と動き出した、國本ヒロミさんにお話を聞きました。今回のご縁は、女優でありNHK連続テレビ小説(朝ドラ)などで大阪ことば指導者として活躍、最近は「Spotify SPY×FAMILY」CMの母親役で人気の一木美貴子さんから「古~い友人とお芝居します。気さくなおもろい人よ」と紹介されたから。とにかくパワフルそうな方、ワクワクでお会いしました。

國本ヒロミさん60歳。29歳(長男・社会人)、24歳(次男・専門学校生)、22歳(長女・大学生)の母、手相心理カウンセラー。夫はラジオ番組ディレクター&出張シェフ。

  • お母さん、そして地域へ
    30年前個性的な劇団が脚光を浴びていた時代、國本さんは関西で芝居の楽しさに取りつかれ舞台に携わるように。その後、結婚・出産、子育ての日々。ひと段落したらお芝居の仕事を復活するものだと思い保活をスタートするも、保育所に預けるには仕事を決めてから、と言われ選択肢がなく、未練を残しつつ専業主婦の生活を続けました。1995年阪神淡路大震災、生後2か月の長男を授乳中に命の危険を体感し、私が今すべきことはこの子を育てていくこと!「母親役」に徹しようと決意、3人の子育てをしてきました。母親役と言っても仕事とは全く違う、終わりのないハプニング続きの過酷な役柄!もんもんと母親役を続けるが「これせなあかん、あれせなあかん」と日々の大変さに追われ、意識が子どもだけに向いてしんどい時期もありました。
    19年前、20代からの知人でお母さんとしても先輩である一木さんに「子どもたちに絵本を読んでみない?」と声をかけられ、地域ボランティアの仲間入り。みんな仕事を持ちながらお母さんもして、地域のためにがんばっている。さまざまな特技を持ち何よりイキイキとしている!お母さんだからできないじゃなく、お母さんだからできると目覚めた瞬間でした。

    人形劇や読み聞かせグループを結成。その頃、何の資格も持っていないと気づき、絵本セラピストを取得、名刺をつくり公民館や図書館へ。神戸の中央図書館で「絵本おたのしみ会」を18年間ずっと続けてきました。公民館などでいい活動をしていても発信力が弱い。行政の制度がお母さんたちに伝わらない。おもしろいこと、いいこと、必要なことはちゃんと発信しなければと思う日々。20~50代、独身からお母さんになり地域に出て、視野も考えもぐんと広がりました。
  • 手相からお母さんたちを応援
    子どものことを知りたくて、趣味だった手相をさらに学び、13年前プロに。5000人を超える手相鑑定をしてきました。赤ちゃんはもちろん、しゃべってくれない子どものことがわからない、と自分と同じように悩むお母さんたちの相談相手にもなっています。親はつい子どもの「できないこと」を見てしまいますが、「この子はココがスゴイ」とお母さんが知るだけで、子どもの居心地が良くなる!これからもお母さんたちの力になれればと思います。
  • お芝居がしたい
    今回、「プロジェクトKAN」クラファンを立ち上げました。お芝居がしたい、還暦以上の世代を盛り上げたい!スタートするや否や、順調すぎて、今や300%を達成。SNSの力にびっくり。感謝しかありません。Facebookで繋がっている一人ひとりにメッセージをしましたが、20代の頃に知り合った人、またお母さんになってから私がお芝居をしていたことを知らない人。でも共通するのはどこかでリアルに会っている人たち。私のことを忘れず、ずっと見てくれていたことがわかり、感激しました。
    芝居をするために必要なスタッフ、脚本、演出、照明、音響…「さぁどないしょ~?」と言うと「ほな、しよか」と反応があり、古い知人をどんどん巻き込んでいきました。さらに地域の人形劇グループの母仲間たちがフルート、ピアノ、ピアニカで生演奏出演。みんなに「機会をつくってくれてありがとう!」と喜ばれています。還暦以上のお母さんも、若いお母さんも、来てもらえたら元気になる、そんな舞台をつくります!
  • 若いお母さんへ
    SNSのハンドルネーム付き合いではなく、リアルに会ったことがある顔が浮かぶ人はいますか?何年会えてなくてもちゃんとつながっています。ネットの向こうに生身の人間がいることを忘れないで。子育て中のネット情報も、リアルでつながったその先にあれば安心ですね。
  • 取材を終えて
    華やかな世界を体験され、普通とは違う人生を歩いてこられたとはいえ、「お母さん」という共通項でのお話は盛り上がりました。最後に手相を見ていただくと、私は「白雪姫」タイプとのこと。手相を解説するだけでなく、伝える言葉、空気が明るくて楽しくてやさしい。これまでの人生で培ってきた技ですね。「お母さんだからできる」と力強く話す國本さん、これからもたくさんのお母さんを元気づける存在でいてください。(宇賀佐智子)

【クラウドファンディング】
還暦以上の世代を盛り上げたい!プロジェクトKAN
舞台「月を撃つひと」おんば日傘でアバタもえくぼ

【情報】
「手相で見つける、私の人生の歩き方」
一般社団法人 手相心理カウンセリング協会
代表理事 國本ヒロミ

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ABOUT US
宇賀佐智子
大阪の宇賀佐智子です。30歳長男・27歳長女の母。大阪エリア版編集長を2018年から4年間務めました。子育てが楽しくなる大阪、誰もが子どもたちの未来を考える大阪、美味しい楽しい大阪を目指します♪