カナダ人の夫との間に、3人の子ども を持つヒルセンデガー三四里さん。
家庭では英会話が日常というが、取材中、三四里さんと子どもたちの会話は
英語と日本語のちゃんぽん。
きっと言葉を超えたところで、物事の思考や生活が、
異なる文化を融合させたバイリンガルな スタイルが確立されているのだろう。
小学校のALT(外国語指導助手)講師のご主人は、
日本が大好きで日本の良さも知っている。
とはいえ結婚生活は文化の違いを思い知ることだらけ。
たとえば子どもの学校行事への関わりも、
PTAという文化を知らないために疑問を持たれるそう。
テレビ番組ひとつも。
生育環境の違いから、子どもに何を見せるかなどで夫婦の意見が分かれることも。
そんなときは一つひとつ丁寧に説明し、わかり合うのだとか。
人生は何事においても、話す、聞く、 伝えるのコミュニケーションが大前提。
それは、人としてとても大事なこと。
「子どもたちには、将来どの道を選んでも生きていける術を身につけてほしい。
そのためにはいろんな人たちと積極的にディスカッションすること。
私たち夫婦の日頃のコミュニケーションが、子どもたちの将来にきっと役立つでしょう」。
あるとき小学生になった長女が「ハーフだとお友だちに笑われる」と話した。
そのとき三四里さんはこう説明した。
「 これから先、ハーフであることを理由に
数々の偏見に出くわすと思うけれど、
むしろそれはプラスになる。
みんなと違う人生を与えられたことを喜びに変えて、
あなたらしい人生を楽しんでほしい」と。
ヒルセンデガー三四里さん ( 39 歳)
樹里ちゃん ( 6 歳)
笑里ちゃん(4歳)
皇海くん( 2 歳)
(静岡版Vol.33 2018年7月号)
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