お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

お母さんが感じる音

世界保健機関(WHO)が、新型コロナウイルスは
「パンデミック(世界的な大流行)」になったとの見解を表明した。
これを受けて、日本を含む世界の株価が急落。
東京オリンピックの開催も危ぶまれ、
経済の失速は2008年のリーマン・ショック以上ではないか
ともいわれている。

「AIを制する者が世界を制する」という言葉もあるが、
ウイルスの前では所詮、人間の力とはこんなもの…。
見えないウイルスは、人の体だけでなく、生活までも脅かし、
心がざわついている。

そんな不安な中でも、
母であることをしっかり感じながら生きている、
お母さん大学生の吉村優さん。
お母さん大学サイトで発信された、彼女の記事を紹介する。

ーー無観客試合の野球を見たら
いつもは聞こえない会場の音や選手の声まで聞こえた。
昼間の公園に行ったら、普段はいない小学生が遊びに来ていた。
この事態になっても、私の生活はあまり変わらない。
人混みを避け、適度に外遊びで日光を浴びる
でも周りは変わった。
今まで聞こえなかった声や音が聞こえてくるようになった。
オンライン化する授業に、これなら不登校の子どもたちも学べる。
今までできることがもっとあったんじゃないか。
私たちには、
今まで聞こえてこなかった声や音が聞こえるようになった。
この事態だからこそ、見えたことがある。
大切なのは、せっかく聞こえた声や音に、
この事態がおさまっても耳を傾けることーー
(母ゴコロ「聞こえるようになった音たち」3月7日)

私はAIには未来を感じないが、
3歳の娘を育てているフツーのお母さんに未来を感じる。

かつて「掃除道」を説くイエローハットの創業者鍵山秀三郎氏に、
私たちの活動を応援していただいたことがある。
ふと、氏から学んだ「凡事徹底」を思い出した。
読んで字のごとく、平凡なことを徹底するということ。

今、私たち母親にできることは、
当たり前のことを当たり前に、淡々と続けること。
いつもより心静かに、いつもよりわが子をよく見ること。

そして、いつものように掃除や洗濯をして、
ごはんを食べ、よく眠ること。
そうすることで、何気ない日々の幸せが、
どれほど素晴らしいことかが、見えてくる。

春深む4月。
いつもと変わらぬ自然の営みの中で、
木々は一斉に芽吹き、花々は美しく咲く。

お母さんなら、聞こえるだろう。
今まで聞こえなかった音たちが。

(藤本裕子学長コラム 2020.4月)
4月号コンテンツ

1件のコメント

取り上げてくださってありがとうございます!
その音たちは、聞いてほしくて叫んでいるわけでもなく、世の中で聞こえないことにだんだんと慣れつつあります。
私にできることは、娘に、聞こえない音や物事にも関心を向けさせること。こんな事態だからこそ、世界のやさしさや温かさに気付きながら過ごしたいです。

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ABOUT US
編集部 青柳 真美お母さん大学本部
お母さん大学事務局兼お母さん業界新聞本部編集部。お母さん業界新聞編集チーフ。みそまるマスター。みそソムリエ。宅地建物取引士。仕事は、お母さんを笑顔にすることと、味噌を伝えること。具体的には、編集・企画・営業・イベント…。家族と仕事以外に、人生に欠かせないもの…車/映画/本/旅/甘いもの。息子(30歳)、孫2人。