お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

何気ない毎日が家族の心と体をほぐす

夏バテに欠かせない梅サワー、
のどが痛くて咳き込むときはカリンシロップ、
お箸がかけてしまったときは少し先を削って新しく。

子どもの頃、当たり前のようにあった両親の「手仕事」。
こうして私も母になってみると、
やさしい思い出とともに手が動く。

昨年ここへ越してきてから、家族で始めた畑仕事。
アスパラ農家の義父に教わりながら、
少しずつ収穫できる野菜が増えてきた。

面倒くさがりな長男は道具を手にすると俄然やる気になり、
じっくり派の次男は黙々と土を耕し、
はりきりマンの三男は種まきに精を出す。
そして監督兼水やり隊長の夫と、収穫専門の私。
家族で一つのことをすると、個性が見えて楽しい。

時には、木の枝でチャンバラごっこに興じたり、
周辺を探検して歩いたり。
夫が子どもの頃、遊んでいた場所で、
子どもたちとの思い出が積み重なっていく。

新型コロナの自粛生活で、思いがけずにできた家族時間。
「お母さんとできることが増えてうれしい」
とのびのび過ごす子どもたち。
家族そろってワイワイできる時間は、あとどれくらいあるのだろう。

何気ない毎日の手仕事や遊びが子どもたちの心と体をほぐしてくれる。
これからも一緒に一つひとつじっくりと楽しんでいきたい。

(廣松香奈美さん)


(お母さん業界新聞ちっご版Vol.65 2020年7月号 表紙コラム そのまんま家族)