お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

雨もよいの母娘日和

小雨模様の日、外出の支度をしていたら珍しく娘がどこへ行くのか聞いてきた。
新聞配達に行くと告げると、ついて来ると言う。
荷物持ちがいてくれるのはありがたい。一緒に行くことになった。

この日は関内を中心に歩いて回ること数時間。
県庁では、重厚な歴史を感じる壁や扉に感動し、分庁舎との連絡通路から見える、横浜港の景色に足を止めた。
企業のオフィスや商店では、後方で黙って見ていた。
髪の色が明るいから、ママに迷惑がかからないかと心配していた。
いちおう私の「仕事」を認識してくれているようだ。

横浜市は、来年の「成人式をオンラインで行う」と発表。
その後、「コロナ対策を講じた上で開催する」と一転撤回した。
娘は18歳。
生まれたときに成人するまでの大きな責任を感じ、晴れの日を迎える喜びを想像したが、様子が少し変わってきた。
民法が改正され、2年後には成人年齢を18歳に引き下げるという、その狭間に彼女はいる。

どんな未来になろうと、横浜で生まれ育ったことを誇りに思えるよう、この街を好きでいてもらいたい。
私にできるのは、一緒に歩いた記憶を残すことくらい。
マリン&ウォークからハンマーヘッドを眺めて配達はおしまい。
雨はすっかりやんでいた。

(お母さん業界新聞横浜版8月号 編集長のYOKOHAMAさんぽ より)