一昨年、3 年間住んだ金沢市から以前暮らしていた横浜へ戻ってきた。
当時4 歳だった息子は、慣れ親しんだ能登の海やお友だち、
近所の犀川とのお別れを残念がっていた。
少しでも横浜を好きになってくれればという思いで見つけたのが、
月に一度地域住民に畑と竹林を開放してくれていたこの場所。
新しい幼稚園に馴染めずにいた息子がここではすぐに打ち解け、焚き火を楽しみ、
竹林を駆け回り、いきいきとしていたことを思い出す。
自粛生活のこの春、人の少ない小川や森で虫や山菜を採るなど、
久しぶりにゆったりとした時間を2 人で楽しんだ。
一方、家事ははかどらず、手持ちぶさたの息子を叱ることも増えたが、
ここへ来ると、ワーキャー言ってはしゃぎ回る。私もほっと一息つけた。
コロナ禍は当分続きそう。身体あっての私たちだけど、心の健康も大切。
keep distanceも大事だけど、keep smile でありたい。
(話/ 今野沙織さん)
お母さん業界新聞横浜版8月号 表紙より
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