お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

子育てをしながら考える 「ふるさと」とは

私のふるさと、息子のふるさと。

私のふるさとは京都市の上賀茂というところ。
京都は観光地の印象が強いが、
上賀茂は有名な観光地とは大分離れたのどかな地域だ。

お店もあり、地下鉄も通っていて、ものすごく田舎というわけではない。
それでも「田舎育ちだ」と言いたくなるのは、
野生の鹿や猿がしょっちゅう出没するくらいに自然がいっぱいだから。
秘密基地づくりに勤しんだ神社や、水遊びし放題の賀茂川…遊び場には困らない。
就職で横浜に引越すまで22 年をそこで過ごした。
帰省すれば今もご近所さんと挨拶を交わせる心地良い私のふるさと。

今子育てをしている街は、走り回れる芝生や河原を探すには遠出しないといけないが、
その分多彩な文化にふれられる機会は多い。
息子はこのまま都会っ子になるのか? でもこの地もいつ離れるか不確定。
なんなら海外転勤の可能性もある。

息子はふるさとと呼べる場所を持たない可能性もあるのかな…と、
ここまで考えたところで話の帰着点が思い浮かばずにいた。
すると今日ラジオから「それだ!」という言葉が。
ーーふるさととは生まれたところではなく、満足した場所。
しっくりくる場所があればふるさとは増えるよーー

「そうか」と、ひとり納得。
子育てする土地が定まらなくても、
「ふるさとをつくってあげられない」と悩む必要なんてない。
息子が、満足できれば良い。
そこで家族みんなが笑って楽しく過ごせば、
そこが息子にとって一番のふるさとになる。
それなら大丈夫。
地球のどこへ行っても、そこを息子の大好きなふるさとにしてあげよう。

(お母さん記者・杉本蘭)

お母さん大学

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