『成しとげる力』感動文
青柳真帆
永守重信様、
私は今年3月に娘を産み現在0歳児の新米ママとなりました。青柳真帆といいます。今回参加させていただいているお母さん大学の中で貴殿著書の『成しとげる力』を読もうという企画に賛同し感想文を手紙としてお送りいたします。
恐らくこの本を子育ての観点で読むことは想定されていなかったと思います。私も仕事でビジネス書は読んできましたがこんな読み方は初めてでした。ですが、永守さんが著書の中で訴えている人材育成の重要性は次世代の育成という意味でこれからの子育てとも深く関連してくると感じました。そして、著書の中にこれからわたしが親として自分の娘に伝えていくべき長期的な視点での教訓があるのではと思いました。
まず著書の中で共感したのは第1章の永守さんのお母様とのエピソードでした。
喧嘩をしても勝って戦利品を持って帰るまで引き下がらないお話。
幼い頃からお母様の言葉で永守さんの土台がしっかりと出来上がってきたことが伺えます。
そしてその核である『1番を目指すこと』を追い求めたことで日本電産が今現在の大企業になっています。第2~4章はあくまでその『1番を目指すこと』のためにどんな手段をとるかの方法論として読みました。
なぜ共感したかというと私の父も突飛なことを言う人でした。小学生の頃から学校や友達のことを相談すると『そういう時はちゃんと戦わないと駄目だ!』とよく言われていました。当時は『何を言っているんだろう、、、。そんなの難しいよ。。。』と心の中で思っていました。学校で習うのは協調や協同、右を向いたらみんな右という日本の教育の渦中にいた私には父の言葉の意味がまるでわかりませんでした。
その言葉の意味が理解できるようになったのは大人になり社会人になったときでした。
社会に出れば時には回りに流されることなく自分の意見を言う必要がでてきたり、時には戦わないといけないことも多くあります。社会人になりその場面に遭遇した際に私が行動できたのは父に言われてきた言葉があったからでした。そのことを永守さんの著書を通じて思い出させていただきました。自分の娘にどんな言葉をかけて育てていくべきか深く考える必要があると思いました。
特に第5章【人を育てよ!時代は大きく変わる】ではその思いを強くしました。
ついこの間までコロナ禍なんて誰も想像できなかったし、在宅勤務が出来る社会も予想外でした。そして、在宅勤務がこれからより当たり前になると恐らく成果さえ出せれば働く場所も関係なくなるのでもちろんメリットもありますが、同じ能力であればインドや東南アジアやアフリカなどの安価な労働力に取って代わられるのも当たり前になっていくと思います。
ただでさえ既存の仕事はAIの発達とともに半数は代替されるといわれています。今後変化の激しい世界を生き抜くために子供にどんな言葉をかけていけるか、ぶれない芯を育てられるか、今からしっかりと考えて娘と接したいと思います。
普通の子育て本では書かれていない長期的な視点でこれからの子育てを考えることが出来ました。
永守さんの『成しとげる力』はこれから次世代を担う子供を育てる子育て真っ最中のお母さん達にこそ読んで欲しいです。
そして、もし機会がありましたらお母さん大学代表・藤本裕子さんと対談して頂きたいです。
永守さんの引き続きの1番を目指すあくなき挑戦を応援しております。
青柳真帆
冨本真理子
向寒の候、お変わりなくご健勝のことと存じます。
私は、愛知県岡崎市在住の冨本真理子と申します。地元を離れ、夫婦で4歳と一歳の兄弟を育てています。
日本電産の会長 創業者の永守さんに一主婦がお手紙をおくるなんて、恐れ多いのですが、著書をよんで、感じたことを綴りたいと思います。
1番思ったのは、もう尊敬ばかりです。そして、共感することがたくさんありました。
採用の仕方や、自らがなまずの役割をする方法、仕事で困難な時にとった策、とてもユニークだなぁと思いました。
でも、こういう方法を自らの経験をもとに考え、突き詰め、徹底的にやられてきたからこそ、そういう方法に至り、今の業を成し遂げられたのですね。
著書を読み、永守さんのことは尊敬しますが、とても自分にはできないとおもうことばかりでした。経営の面でもそうですが、人生のカリスマだなぁと思いました。
この著書は、きっと経営をされる方々が読まれるかとは思いますが、育児につながる部分がたくさんあり、ママやパパたちが読んでも読み応えがあるものだなぁと思いました。
お母様の教え、とても心に響きました。それから、褒めると叱るのバランス、これぞということは自らの手でという言葉が心にとまりました。
今子育ても情報が溢れていますが、大事なのは我が子から母が学ぶことだと思います。
私は、幼稚園教諭で子どもを教育する立場でもあり、後輩を育てなければいけない立場にもありました。後者の方がとても難題でした。
労働時間もやりすぎはいけませんが、やはりその道を極めるには、それなりにやらなければ本物にはならないと思います。
この考えがどうしても理解できないとやめてしまった人もいましたが、やはり一緒に頑張ってくれた同志は今でも大切な仲間になってます。
2人の息子には、ぜひ京都先端科学大学で学び日本電産で永守さんの下で働かせてほしいくらいです。そのくらいの骨のある子に育てられるよう、私も頑張ります。
なので、永守さん、125歳まで、以上!?、元気にご活躍されることを祈っています。
冨本真理子
永安英美子
拝啓
初めまして。お母さん大学マザージャーナリストの永安英美子と申します。お母さん大学とは、子育て中のお母さんを中心とした老若男女響学の学びの場です。マザージャーナリストとは、文字通り、お母さん記者のことです。夫の正洋が御社で大変お世話になっております。この度、永守様のご著書『成しとげる力』を読ませていただきましたので、僭越ながら、読後の感想をお届けしたいと思い、ペンを執りました。
会社設立当初からのエピソードにはじまり、永守様がどのような思いと努力で御社を世界でトップシェアを誇るモーターの会社に育てあげたのか、そして、成しとげる力とは何なのか、大変興味深く読ませていただきました。永守様のこれまでのご苦労や苦心を知るにつけ、社員の家族として日々の生活に困ることなくお給料をいただけていることに深く感謝いたします。そして夫が永守様のもとで働かせていただいていることをとても誇りに思います。
母としての視点で読ませていただいて大変興味深かったのは「母」という文字が30回以上も出て来たことです。そのため、私の興味は一気にお母様へ移ってしまいました。永守様をここまで駆り立てたお母様がどのような方で、その教えとはいったい何だったのか?どのような子育てをされていたのか?興味津々で読み進めました。
何よりもまず、「一番をめざせ。一番以外はビリと同じ」と言って一番をめざす強い心を永守様に植え付けたこの言葉こそが永守様を今日までもっとも支え続けた言葉ですね。そして、「人の倍働いて成功しないことはない。倍働きなさい」と言って永守様を励まし、「足下悲観 将来楽観」と言って永守様を見守り続け、人の心の機微をつかむことの大切さをご自身の身を以て教え、「おまえは天才ではない。凡人なのだから成功したいのなら人の何倍も努力しなさい」と言って自らも人の倍働いて永守様を鼓舞し続け、「勉強しなさい」とは決して言わなかったお母様は心から永守様ご自身の力を信じていらっしゃった方なのだと思いました。亡くなられた今でも永守様がお母様を敬愛して止まない理由がよく理解出来ました。
恥ずかしながら私自身はここまで子供たちの心に残る言葉がけは出来ていなかったと思います。顔を見れば「勉強しなさい」と言っていましたので、3人の息子たちは社長を目指しませんでしたし、壮大な夢を描いて人生にチャレンジするに至っておりません。改めて、我が子の将来を左右するほど母親の言葉がけは大切なのだということを学ばせていただきました。
「ダイバーシティ」や「男女共同参画」という考え方のもと、現代社会において子育ては母親だけに任せるのではなく、父親はもちろんのこと、社会全体で行おうという風潮になりつつあります。生まれたばかりの赤ちゃんを保育園に預けて外に働きに出る母親も増えていて、家庭における本来の母親としての役割が徐々に失われつつあります。
また、一方で、核家族化によって子育ては「弧育て」と呼ばれるほど母親たちは孤軍奮闘する中で子供と向き合うことを余儀なくされ、大切な教えを子供に伝えるどころか、残念なことに、虐待が後を絶たない世の中になってしまいました。
お母さん大学を主宰されている藤本裕子さんは、そのような世の中を憂い、「お母さんはスゴイ!」と30年間唱えつづけ、お母さんが夢を描いて笑顔で子育てができる社会の実現をめざして「お母さん業界新聞」を発行し、お母さんたちを励まし続けている方です。ご縁があって私も14年ほど前からお母さん大学生となり、母力(ぼりき)をあげるために学んでいます。
若いお母さんたちから子育ての機会を奪うのではなく、子育てを通して母力(ぼりき)を高めてゆくことが出来れば、永守様のお母様のように我が子に大切な教えを授けられる母になれると、『成しとげる力』を読んで強く思いました。
永守様ご自身も、教育とEQの高い人材育成の大切さに気付かれたからこそ、学校教育に力を注いでいらっしゃるのだと思いますが、「三つ子の魂100まで」と言われているように生まれてから物心つくまでの子育て期間が最も大切な期間だと感じます。せめて三歳になるまでは母親が我が子をそばに置き、慈しみ育てることが重要だと感じます。
また、永守様は、会社経営も家庭経営も同じと述べられています。収支はもとより、母親たちがしっかりと家庭に根を張り、家庭経営をすることにより、家庭が安泰となり、ひいては地域や社会が安泰となります。子育ては国の未来を担う社会の宝である子供を育てる一大事業のはずです。しかし、現実社会の中で母親の母力(ぼりき)が低下の一途をたどっています。それは引いては国の力が弱まることにつがなりかねません。
永守様が「夢見る夢夫」さんならば、私は「夢見る夢子」を自認しています。お母さん大学と出会ったことで私は2つの夢を叶えました。
1つは、年齢制限が撤廃された横浜市教員採用試験に51歳で合格し、横浜市立中学校の正教員として60歳で定年退職するまで働くことが出来ました。私が47歳で大学編入学試験に合格した時に「将来への投資」と言って学費を全額負担してくれた夫に最高のお返しが出来ました。
もう1つは、お嬢さんの麻理子さんがメンバーに加わり、親子3人のユニットとなったフォークデュオのダ・カーポさんにお母さん大学のテーマソングである、『はじめての日』を届け、自主制作版ではあるものの、CD化が実現しました。その後、コロンビアレコードのダ・カーポさんのアルバムにも入れていただき、見事、メジャーデビューも果たしました。親子3人で奏でる『はじめての日』はダ・カーポさんのコンサートでも度々ご披露いただいており、現在に至っています。(ダ・カーポさんは、『恋する向日町』という向日市の歌も歌っていらっしゃいます!)
今、永守様の経営されている永守学園様は大学にとどまらず、中学校、高等学校、幼稚園、保育園にまで広がっていることを知りました。そこで、私に新たな夢が誕生しました。幼児教育までにすそ野を広げていらっしゃる永守様に、お母さんたちが母力(ぼりき)を高めていくための応援をぜひお願いしたいという夢です。永守様がお母さんたちの応援団長になってくださったらこれほど心強いことはありません。
永守様は、ご自身の出身地である向日市をこよなく愛されている方だということをうかがっております。また、向日町駅の再開発に関わることによって、向日市を二デックの企業城下町にしたいという構想があることもうかがっております。向日市が子育て世代にやさしく、住みやすくて魅力あふれる街になれば、きっと多くの人たちが向日市に移住を希望するようになると思いますし、二デックを敬愛し、志す人たちも増えることでしょう。永守様が子育て応援団長に就いてくださればきっとそれが可能になるのではないかと思います。
実は3年前、御社にお母さん大学の応援をしていただきたいと思い、代表の藤本さんたちと御社を訪ねたことがありました。『成しとげる力』を読み終えた今は、お母さん大学のみならず、全国のお母さんたちの応援団長になっていただきたいのです。永守様の発言力で、日本の子育てにぜひ一石を投じていただきたいのです。そして、まず、向日市からそれを実現していただき、向日市を日本一子育てにやさしい街にしていただきたいです。それが今の私の叶えたい夢です。
「分不相応でもかまわない。大言壮語でもいいから、 気宇壮大な夢を抱き、その夢をあきらめずもち続けること。そして、倦まず、弛まず努力を続けることだ。そうすれば、必ずや幸運の女神は微笑み、努力がむくわれるときがくる。」
永守様のこのお言葉に大変勇気をいただきました。永守様がお母さんたちの応援団長に就いてくださる日を夢見て粘り強く努力を続けて参ります。
お忙しい中、超長文をお読みいただき、どうもありがとうございました。
永守様のご健康、ご活躍と御社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。
敬具
令和4年10月31日
お母さん大学 マザージャーナリスト 永安英美子
永守重信様
山﨑恵
「ともに明るい未来を築いていきたい」
お母さん大学 山﨑恵
永守会長の御書を拝読して
「旗を揚げて夢を叫ぶからこそ、成し遂げる力を発揮することができるのだ」。
鍋で煮たおでんの香りが漂い、外で遊ぶ娘たちの声が聞こえるなか、この一文にぐいっと心を掴まれました。私は埼玉県川口市に住む普通の主婦です。御書を拝読させて頂き、ありがとうございます。
ビジネス書を読むのは初めてでしたが、永守会長のトップとしてのお言葉を家庭の基盤であろう「お母さん」の一人として、興味深く読ませて頂きました。初めは「1番以外は全部ビリだ」という強いメッセージに衝撃を受け、そんな風に子どもに教えてこなかったので、若干違和感を覚えもしました。
ですが、読み進めていくと「これだ!」というオンリーワンの場所を見つけて夢を大いに語ること、失敗や挫折も糧にして諦めない心を持つことなど、清々しい勇気を頂き、本を閉じました。
永守会長が伝えて下さる「気概と執念」を私は持ち合わせていないと、初めは思いましたが、改めて自身を振り返ると気持ちが変わりました。私事ですが、その話をさせて下さい。
私は夫の仕事の都合でアメリカで子育てをスタートし、第2子出産後に重い産後うつになり、泣く泣く日本に戻ってきました。あの頃は不安を抱えながらも、家族4人揃い、異国の地で育てていこうと未来を夢見ていたと思います。ところがその矢先に倒れてしまった自分。原因は産後ホルモンバランスの関係や、アメリカでも夫が長期出張に出て、母親である私だけが乳幼児2人を抱えて感じた孤独感、キャパオーバーなど色々ありました。眠れない日々で命の危機に立ってもなお、「何もできなかった。こんなお母さんでごめん」。そう自分を責めました。それでも胸に赤子の娘を抱き、元気盛りの2才児の息子の手をつなぎ、「この子たちだけは守らなければ・・・」という母親としての気概がどこかで細い糸ながらも残っていたからこそ、周りの支えや服薬のおかげもあり、少しずつ立ち直って笑顔で過ごす勇気につながったんだと思います。
あの時の挫折感や困難は、今となっては何一つ無駄ではなかったと思っています。ですので、「困難は、必ずポケットのなかに解決策を忍ばせてやってくるものだ」「失敗や挫折の連続の経験。それを通して人の辛さや痛みが自分のものとして染み込んで初めて、EQ値が上がっていく」という永守会長のお言葉に深く共感します。
永守会長は厳しさとともに、社員さん600人まで自らお手紙を送って労らっていらっしゃったり、愛情の深さを感じます。人を育て、その人が自らの意志で行動するために、納得するまで教えできるまでやらせてみる。時には叱るけど、大いに認める。千の種をまく。その積み重ねで人は「成遂げる力」を育てていけるのだと、子育て中の母親として背筋が伸びる思いで読んでいました。
永守会長がお母様から多くのことを学ばれたように、私は私なりに子どもを見守り、応援し、信じて育てていきたいと思います。
「子育ては未来につながる大事業」とは、お母さん大学の藤本裕子学長の言葉。そのためにはお母さんの笑顔が広がっていくことと藤本さん。ところがこのコロナ禍での子育ては、制限やあふれる情報に影響され孤独を埋めてしまっていたり、居場所が減ってしまっていたり、子育てをしにくい世の中になっているようにも思います。コロナで制限や禁止が続く学校生活で目標や夢を描きづらくなっている子どもも多くいると聞きます。どうか夢を持つ大切さを伝えて下さる永守会長に、これからの日本を支える子どもたち、そして育てているお母さんたちを応援して頂きたいと図々しくも願っております。
私の子どもは今、小学5年生(息子)と小学2年生(娘)になりました。それぞれユニークでかわいい子たちです。発達特性の強い息子は
すぐに弱音を吐いたり、コミュニケーションが難しい時もありますが、
幼い頃からずっと「科学者になりたい」という夢を温めております。
今はプログラミングが大好きで、夏休みには自由研究で「環境問題修復シューテングゲーム」というオリジナル作品を作り、何度も何時間も諦めずに取り組んでおりました。想像力や感性が豊かな反面、苦手とするものも多いですが、自己理解を深めながら、「This
is
me!!」と明るく社会へと自分の足で歩んでいけるよう、支えて見守りたいです。
最後になりますが、私は普通の主婦ですが「世界の日本のお母さんの話を聞きたい」という夢を持ち始めました。
あの時の経験がある私だからこそ伝えられるものがきっとある。そう思って、微力ながらもペンを持ち、今はルーマニアでウクライナ難民支援を続ける友人(10代の息子たちの母)の話を聞き、伝えてきました。明るい未来につながるように願いながら…。
永守会長も仰っていたように、子どもも大人も、ともに明るい未来を築いていきたいです。
長文失礼致しました。永守会長のご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。
お母さん大学生 山﨑恵
福元慶子
永守重信様
突然のお手紙にもかかわらず、手にとって読んでいただき、ありがとうございます。
永守様、はじめまして。私は11月に、空にたくさんの熱気球が飛ぶ佐賀県佐賀市在住の2児の母で、
福元慶子と申します。小学1年生の娘と3歳になる息子と、忙しい中でも充実した日々を過ごしています。
私は本を読むのが大嫌いで図書館とは無縁で、子どものおかげで絵本だけ読むようになりました。そんな私が今回ご縁をいただき出会った「成しとげる力」は、私にとって初めて「読みきった!」といっていい本です。毎日子どもを寝かせた後や起きる前に少しずつ読み、本が苦手なことをよく知っている夫の力を借りながら読み終えました。「成しとげる力」で私は1つ成しとげることができ、今達成感に満ちあふれています。
どうして読んでみようと思ったかというと、上の子が生まれかわいすぎて預けて仕事をするより子どもといながら仕事をしようと自営に挑戦したのですが、理想とは程遠く、心のバランスを崩してしまいました。その事をキッカケにまずは子育てに専念しようと仕事を一旦諦めました。そして先日、下の子が幼稚園に行くようになりましたので諦めていた仕事を再挑戦しようと考えていた時、この本に出会い、永守様の歴史の中で培った成しとげる力はどんな力か知りたくなり、読むことにしました。
お会いしたことはないですが、本を読んでいる中で永守様は野心家で自分にも人にも厳しい。ちょっぴり不器用だけど、たくさん愛情をもってらっしゃって人からの信頼があつい方だと感じました。本の中で特に採用の話はユニークで面白い方法だと思いました。
私自身、高卒で仕事をはじめたので、履歴書では苦労しましたし、そこから努力をして資格をたくさんとるなど目に見える評価を増やしてきたので、自分の個性を見て判断してもらえる方法はすごく興味深かったです。きっと本の内容以上に壮絶な人生を歩んでこられたことと思います。
どんなに大きくなっても母の影響は大きいですよね。
私の母は59歳でこの世からいなくなりましたが、7年経った今でも大きいです。母からは一番「どんな人にも手をさしのべること」を教えてもらった気がします。私も母になり、何を子どもに残せるか分かりませんが、「全ては自分の中にある」ことが伝わればいいなと願っています。
人を育てるのはマニュアルではなく悩む日々ですが、その中でも見守ることが重要だと感じています。つい手を出したくなるし従わせる方がその時は楽だと感じるけれど、長い目で見るとその子の為にならないので、かわいいからこそ我慢だと思いながら様子を見るしかありません。叱ることも色んなことを思ってからこその行動で、体力と時間を割くけれど伝わらないこともよくあり、もどかしくなります。
永守様にとっては子育てではなく経営戦略や人材育成ですが、従業員4人からこんなに会社を大きくされたぐらいだから、厳しい中にも信念や愛情が伝わる方法を知ってらっしゃるんでしょうね。ご伝授いただきたいくらいです。
この本を読み終えて、自分の夢にこれだけの信念と覚悟があるのかと自分に問いました。
私は失敗を恐れてしまうあまり行動が遅くなるし、他人と意見が違ってぶつかることが苦手で怖いです。でも困難だからこそ真摯に向き合えばいい。方向に舵をきって進んでいけること人とぶつかるからこそより信頼できる強い味方が増えることを気づかせてくれました。このご縁に感謝しながら、再チャレンジしていきます。
未来の子どもたちや世界のために、今も夢半ばの永守様。どうかお体には気をつけて、更に人生を楽しんでいかれることをお祈りいたします。ただただ普通の2児の母ですが、永守様の夢を応援させてください。私は、この本で知ったすてきな三大精神「すぐやる、必ずやる、できるまでやる」の言葉を勇気にかえて頑張ります。
ちなみに、佐賀には「ドングリス」という日本一大きいリスがいます。ぜひ、佐賀にお立ち寄りください。
福元慶子
杉本蘭
『成しとげる力』感想文
「一番以外は全部ビリ、とか言ってしまって大丈夫?蓮舫さんのツッコミ待ち⁉️この多様性の時代にちょっと…。」というのが率直な感想だった。一代で世界規模の企業を育て上げた方の著書だから、ある程度実力主義というか、成功譚が語られることは予期していたが、「そこまで断言してしまうのか」と首をひねる部分も少なくない。
本書で一貫して語られる“一番至上主義”にあえて反論させてもらうと、「一番を目指したい」と思う人がそのために努力をするのは自由だが、「一番がゴールではない」と考える人に対して、他人が「一番以外ビリ」と意見するのは、あまり見習いたい振る舞いではない。
たとえば本書でも言及されている高木菜那選手が金メダルのために努力され、勝ち取られたことはもちろん素晴らしいが、私は「オリンピックの舞台で走る」という夢を叶えるために努力し、実現した猫ひろしさんにだって、同等の拍手を送りたいと思うし、その舞台での順位を「一番じゃないよね」と言うのは野暮以外の何でもないように思う。もし私が両者の母であったとしたら、娘も息子も同様に誇らしいだろう。
一方で、企業間競争や社員育成の厳しさを心底味わってこられた方だからこそ「今は一番が一人勝ちする時代」など、残念ながらそれが厳しい現実なのだろうと認めさせられる部分もあった。そこで、この反論したくても反論しきれない「一番」論について、本書を通し考えてみたいと思う。
「一番以外は全部ビリ」という断言に、小さくない反感を引きずったまま読み進めていると「おや?」と目を止める部分がいくつかある。一つ目は「価値のないことは、いっそビリでもかまわない」との意見。単にゴルフが不得意なだけでは、とか、子供の頃は四番ピッチャーでないと気が済まなかったのですよね、とか意地悪なツッコミはそれこそ野暮だから、ここは率直に「全部一番でなくても良い」との意見に賛成したいと思う。
オール5をとった子を褒めることは誰にでもできるが、我が子が1と5しかない成績表をもらってきた時、たくさんの1をあげつらう前に、1つの5を褒めることができるかは、母の度量次第だろう。私は1つの5を褒められる母でありたいと思う。それは著者の言うところの「3P」「とんがり人材」にも共通する部分なのかもしれない。
二つ目は「一番になれる場所を見つけよ」との言葉。この部分を読んでみると、一つ目同様、著者がなんでもかんでも一番であることを求めていた訳ではないのだと気付かされる。自分が価値を感じない、あるいは自分の得意分野ではないところで一番になろうと頑張る必要はない。「一番になれる場所を見つける」というのは、寛容でありながら非常に戦略的でもある(先述の猫ひろしさんも、オリンピックの代表選抜で一番になれる国を見つけて国籍を変えた、という意味ではこの戦略勝ちと言えるのかもしれない)。そう考えると、少なくとも母として我が子に「一番好きなものを大事にしたら良いよ」というメッセージは伝え続けたいと思う。
しかし、現実問題として、その「一番になれる場所・分野」を見つける、あるいは見出してもらうということが、一番難しい課題であるようにも思う。著者も指摘されているとおり、そもそも日本は学歴(偏差値主義の入試)に頼りすぎてきた。一流企業も長年、学歴以外で人材の「一番」を見つける方法を知らず(探らず)にきてしまった。
この実状を変え、若者が「一番になれる場所」を見つけ出せるようにするためには、まず彼らの「視野を広げる」ことが重要だと思う。評価の物差しは学校や成績表や就職先の大小だけではないこと、一番になれる場所は、自分がまだ知らない世界にあるかもしれないということを、なるべく早い段階、大学生と言わずもっと幼い頃から実感できると良い。
著者も大学から中高一貫教育へとそのフィールドを拡げていかれるようだが、私が思うに一番の近道は、子供の最も身近な存在、母や父の視野を広げることだ。1つの5を褒められる母、子供が好きなものを見つけられるまで、世界中を一緒に旅できる母を増やすことが、まさに「人材育成」に繋がるだろう。
人の二倍働けという時代は終わったと著者自身述べられているが、子育て世代の社員にはぜひ、男女問わず「会社では人の二分の一で良い」と言ってほしいと思う。なぜなら残りの二分の一の労力と時間を家庭で使うことで、将来二倍、四倍の結果をもたらす人材を育成できるからだ。
労働と育児との日々に時間的、体力的余裕も持てる親は、子供のことも余裕を持った視点で見ることができる。子供の「一番」を一番に見つけ出し、伸ばしてあげられる。そうすればきっと、自分の輝ける場所をきちんと見つけ、大きな目標を「成しとげる力」を持った子を探すことは、そう難しくなくなるだろう。
杉本蘭
池田彩
日本電産会長
京都先端科学大学 理事長
永守重信様
はじめまして。福岡県久留米市で3人(高1長女、中1長男、小3次女)の子育てをしております池田彩と申します。
この度、ご縁あってご著書『成しとげる力』を拝読しました。
「自分の人生、いっさい悔いはない」と言い切れる生き方をなさってこられた永守様の生きざまを読ませていただき、大変に感動いたしました。貴重な話をありがとうございます。
大変お恥ずかしいことですが、ご著書に触れるまで御社のことを存じ上げませんでした。御社の創業当初のこと、永守様の思いを深く知ることができ、日本に誇るべき会社があることをまずは知ることができ本当にうれしく思いました。
1番になること、苦労をした先に喜びが待っていること、夢をあきらめずに歩み続けることの大切さ、いろいろ学ばせていただくことばかりでしたが、厳しさの中にも、いつも利他の心で動かれていらっしゃることが文面の端々から伝わってきて、日本の教育に今ご尽力されていることに光を感じました。
ご著書の中で、一番印象的だったこと。それは母親の偉大さです。教育の原点はやはりお母さんであること、母親の教えが、いくつになっても根っこに残っていくのだと改めて感じました。
私ごとの話にはなりますが、第一子を産み、キャリアから離れた暮らしをする中で、社会から取り残されたような感覚がぬぐえず、鬱のようになっていた時期がありました。子どもは可愛いのですが、子育ての価値に気づくことができず、泣いてばかりおりました。
そんな時に出会ったのが「お母さん大学・お母さん業界新聞」です。まだまだ新米の母親だった私に、「お母さんはスゴイ!」「お母さん業は未来をつくる大事業なんだよ」と教えてもらい背筋がピンと伸びたのを今でも覚えています。
まさに永守様が本の中で再三伝えていらっしゃる母の偉大さをココで教わり、今も勉強中です。雑談力においても、家庭の中での会話の質が問われている気がいたします。
明るい未来を築く仲間に、私も入れてください。
まずは、私ができることとして、「世界一のモーターメーカーを志して4人の若者が立ち上げた会社が、今、世界に知られる会社になっているんだよ」と、食卓を囲みながら子どもたちに永守様の話をしたいと思います。
お忙しい中、お読みくださりありがとうございました。
寒暖の差が激しい毎日です。どうぞご自愛くださいませ。
池田彩(五黄土星)
令和4年10月28日
中野美鈴
はじめまして、突然のお手紙申し訳ありません。わたくし、横浜に本社を置きますお母さん大学にて活動しております
佐賀在住の中野美鈴と申します。
永守さんの著書"成しとげる力"を読んでみての感想を送らせて頂きました。
現在私は2才1か月の娘を育てております。その上で、大切にしていきたい思考や行動があらゆる文章に散りばめられていて、いまこうやって手紙書きながらも、まだ全て整理できているわけではないのですが、特に、一番印象に残っているのは、第1章と第3章の部分です。
まず、エジソンの研究室のかべにかかっている時計に長針短針がない。訪れた人に対して言った"時間を忘れるぐらいでなければ世界レベルの仕事はできない""時間にとらわれることなく、できるまで努力を続けることがなにより大切"というフレーズです。
私の幼少時代、できるまでやる精神を中々自分で育めず、途中で諦めることが多かったですが、大人になり、子育てしていく上で何事も諦めず強い想いを持ち続ければなしとげられるという事を学びました。これを自分の娘にも少しずつ継承していけたらいいなぁと思いながら読んでいました。
そして、次に印象に残ったのは、"褒めると叱るのバランスを考える"というところ。娘は2才になり、大人の言うことは殆ど理解しているだけに、闇雲に怒ることはせず、ダメなことはダメ。なぜダメなのか。説明して、できたら褒める。と言うことを心がけていますが、中々毎日の事で上手くいかないことがある日もあるのが正直なところです。でも、できない日があっても、次の日ちゃんと出来たら褒めたりと、バランスを考えればいいんだなと読み進めながら感じました。
一見、この著書はビジネス書なのかと思いますが中身を読み進めて行くと、生きて行く上で、大切なことも沢山書いてあり、読んでいて楽しかったです。仕事面や、子育てに当てはめて読んでみたりして、私の頭の中は忙しかったですが、ただ、子育てしているだけでは感じ取ることのできない学びが沢山ありとてもいい時間を過ごすことができました。
永守さんのビジネス書が、色んなお母さん達に読まれて、"子育ては未来づくり"という事を再認識して貰えたらなぁと思います。そして永守さんがお母さんたちの応援団長になっていただければ、とても心強いです。
お母さんたち、一人一人だとどうしても限界がありますが、沢山集えば大きな力を発揮するとお母さん大学で学びました。百万人のお母さんが繋がれば、世界も変わる。そう信じて活動しております。
永守さんの著書を読めば沢山の学びがありましたが、是非応援団長になっていただいて色々ご享受頂ければと思います。
長くなってしまいましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。
中野美鈴