お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

地域医療の連携で支えてもらった命〜うつうつお母ちゃんの産後道Vol.7~

息子のときに提案された「前回とは全く違うお産」とは、以下の3つでした。

1、里帰りしないで、自分のペースで産後を過ごそう
2、個人病院で産もう
3、個人病院と心療内科、助産師さんと連携してサポートしてもらおう

前回の経験を生かした心療内科の先生からの案でした。

でも、この対策が決まったからといって、
私の不安や恐怖の感情(症状)は収まらず、
十月十日うつ状態。生きているのも辛く、

かといって、お腹の赤ちゃんを感じては死ぬこともできずにいました。

朝、「今日も生きている」と暗い気持ちで目が覚めるのです。

妊娠後期には、夫へ「妊娠なんかしなければよかった!」と叫んだこともありました。

夫とのケンカも増えました。

それでも、ニコリともしなくなった私と娘を連れて、
週末は必ず外出し、気を紛らわせようとしてくれました。

支える側も、それは大変だったと思います。

心療内科と産婦人科では、
毎回「不安だ。私はどうなるのか。大丈夫なのか」とすがるように聞きました。

心療内科の先生には、時には激しく叱咤され、突き放されることもあり。

その後、産婦人科の先生に、やさしく励まされるという絶妙なコンビネーションで、
共にこの命の出来事に立ち向かい、支えてくださいました。

こうして私は、2度目のお産を迎えることができたのです。

つづく

文・写真 マザージャーナリスト大坪香織

お母さん業界新聞ちっご版Vol.52(2019年6月号)掲載
うつうつお母ちゃんの産後道Vol.7

うつうつお母ちゃんの産後道Vol.1「大丈夫じゃなくても大丈夫!」
うつうつお母ちゃんの産後道Vol.2「娘はかわいいけれど」
うつうつお母ちゃんの産後道Vol.3「肥だめに身を投げる状態」
うつうつお母ちゃんの産後道Vol.4「ちゃんと育児に戻るため」
うつうつお母ちゃんの産後道Vol.5「回復していく道のりの中で」
うつうつお母ちゃんの産後道Vol.6「不安を取り除けるのは自分だけ」
うつうつお母ちゃんの産後道Vol.7「地域医療の連携で支えてもらった命」
うつうつお母ちゃんの産後道Vol.8「こうしてもらえて、本当によかった!」
うつうつお母ちゃんの産後道Vol.9「暇にしないことが命をつなげた」
うつうつお母ちゃんの産後道Vol.10「産婦人科、心療内科、助産師さんの連携のおかげで」
うつうつお母ちゃんの産後道Vol.11「育児は迷惑をかけながらやろう」
うつうつお母ちゃんの産後道Vol.12「産前・産後うつのあなたと、ご家族の皆さんへ」

2020年度「うつうつお母ちゃんの座談会」
産前・産後うつ経験者の大坪香織さんが話し手の当事者同士の会なので安心してご参加ください。

他、オンラインでも開催しています。詳細は随時更新中。
★2020年9月30日オンライン座談会 イベントページ

 

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ABOUT US
池田彩お母さん大学福岡支局長
お母さん大学福岡(ちっご)支局長/元お母さん業界新聞ちっご版編集長。長女が1歳の頃にお母さん大学に出会いマザージャーナリストに。ペンを持ったことで視点が変化し、「お母さんになれてよかった!」と心から感じる。久留米で活動をスタートして13年。現在は、久留米市合川町の「松葉荘」で居場所づくりをしながら、九州中のお母さんにお母さん業界新聞を届けようと奮闘中。3児(中3、小6、小2)の母/MJプロ/みそまるマスター/みそソムリエ