わが子に対しては決して良い母親ではなかったと思いますが、当時の自戒も込めて今、中学校の教師として、子ども(生徒)たちに精一杯の愛情を持って向き合っています。仕事はきついけれど、幸い生徒たち、そして保護者とも良い関係が築けています。
一つ言えるのは、自分が母親として経験してきたさまざまなことがあったからこそ、今の自分があるということ。
中には家庭に問題を抱え、親の愛情や教育を満足に得られない生徒もいて、なぜかそのような生徒たちからよく声がかかってきます。
彼らの母親にはなれないけれど、私の中にある母親の愛情を感じてくれているのかもしれません。
だとしたら、まだしばらくは卒母できそうにありません。むしろ教師であることが、私が母でいられることなのかも。
生涯「母」であることには違いないので、「卒母」という言葉には抵抗感があります。あえていうなら「卒子育て母」でしょうか。
定年退職したら、「卒母組」として、お母さん大学で学び直していこうと思っています。
(永安英美子)
(お母さん業界新聞1712/特集 卒母)
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