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35億年前の生命誕生と微生物の進化の話

微生物のボクが
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はじめまして。ボクは微生物だよ! ボクの姿が見えるかな? 見えないよね! でも、キミの周りにはわんさかといるんだよ!

見つかったら殺菌スプレーでシュッと退治されてしまうものもいれば、食べものを
つくったり、病気を治す薬をつくったりしている仲間もいるよ。

もっと身近な話をすれば、ボクはキミのご先祖様なんだよ! 何をわけのわからないことを言っているの?ってびっくりするよね。でも、ほんとの話だよ。

これから毎月、ここでいろんな話をしていくので、今わからないという人にも、そのうちわかってもらえればうれしいな。

46億年前に
地球が誕生した

まずは、ボクの誕生のことからお話するね。
昔むかし、46億年前に地球ができたんだ。そして35億年前に、ボク(微生物)が誕生したんだよ! 熱水鉱床という海水と火山熱がぶつかり合う熱い熱い水の中で、ボクはポコッと生まれたんだ!

その頃の地球環境は、海の水も空気も今のようではなく、いろいろと人間に有毒なものが混ざり合い、キミは一瞬に死んでしまう、そんな環境下で生まれたんだ。

簡単にいえば、地獄で生まれたようなもの。不思議だろ~、スゴイだろ~⁉ そしてボクは、35億年間、地球とともに生きてきたんだ。

今の地球は、水や空気も快適で、ボクにとってもキミにとっても極楽だ。こう考えたら、地球を大事にしないといけないね!

ボクは今、微生物の姿だけど、仲間たちは、35億年の間に進化分裂を繰り返して今がある。植物プランクトン、動物プランクトン…そして水中で生きる海草や魚・貝など水中の動植物の時代を経て、やがて3億5000万年前に、地上に上陸してきたんだ!

最初に上陸したのは植物だって、驚きだよね! そして、その植物を餌とする動物が次に上陸し、森や動物でいっぱいの地上が出来上がったんだ。

これみんな、ボクたち微生物の子孫といっていい。人間もだよ! だから微生物はすべての生物のご先祖様なんだ! 地球の生きものはみんな兄弟なんだ。大事にしてね!

地上の成り立ちを
漢字であらわすと…

ではどのようにして、海の植物が地上に上陸してきたのかな?
今から2000年前の中国に漢という国があって、その人たちが漢字を発明したといわれている。彼らは地上の成り立ちを一生懸命に考えて、漢字であらわすことにした。

さて、どのように考えたのだろう?
1 潮の満ち干きや波の海水で濡れたり乾いたりする海岸岩場で、「海苔(ノリ)」が生えている場所で起きた。

2 「海苔・ノリ・ウミノコケ」が、陸だけで生きていけるようになり、海の字が取れて、「苔・コケ」となった。

3 苔を土台として、地上で一番早いサ(クサカンムリ)植物「草・クサ」が生まれ、草原をつくりだした。

4 次の植物として、「茨・イバラ」が生まれ、藪(やぶ・ブッシュ)をつくった。

5 これら植物が腐り、それが積もり積もって有機土壌となり、その上に木が生まれ、「杜・モリ」ができた。

❶海苔→❷苔→❸草→❹茨→❺杜(森林)。

こんなふうに答えを漢字でつくりだし、あらわすなんて、2000年前の人たちって、なんてスゴイんだろう!

この植物の進化が「微生物と有機土壌・有機栽培・有機野菜・健康」など、これからのお話の根幹になるので、しっかりと覚えておいてね!

(1708月号より)

【第2話へ】

有機菜園プランナー・濱田武人(Taketo Hamada)

スーパーゼネコンの土木技術者として国内外で建設工事に従事した経験を生かし、「次世代につなぐ豊かな環境」をテーマに濱田技術士事務所を開設。自然環境保全問題に取り組むべく、建設・環境コンサルタントエンジニア、有機菜園プランナーとして活躍。菜園や庭園の設計施工の傍ら、100%有機土壌の家庭菜園づくりを通し、食と健康、生活の美の創出を提案中。にんじんCLUB「ど根性菜園」総合プロデューサー。バラ邸作家としても著名。