お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

わたしごとmore/どんな人も求められる場所がある!チャンスは生まれると伝えたい 渡部未来さん

【わたしごとmore 04】

株式会社freiheit 代表 渡部未来さん 愛知県

どんなお仕事ですか?

ドローンを使った撮影・点検業務や、法律知識・飛行スキルを有する人材の養成、ドローン及び付帯する教育スクール業務を行う会社を経営しています。私自身も講師や、ドローンパイロットでもあります。最近は子ども向けのプログラミング教室も人気です。

お仕事を始めたきっかけは何ですか?

建築写真が好きで、以前カメラメーカーに勤めていた頃から、建物を上から撮れたらいいのにと思っていました。

妊娠中、社会から離れた生活を送っているうちに、建築への思いが強くなりました。出産後、当時まだ描ける人が少なかった3DCADの資格を育休中に修得。女性・子持ち・未経験・30代で就職活動し、10社中5社受から内定をいただきました。
この経験から、自分の置かれた状況が社会的に不利に感じられても、求められるスキルがあり、自分も努力することでチャンスは生まれるのだと実感しました。

建築業界に転職後、工務店でインテリアコーディネーターや設計サポートなどを担当し、人手が足りないことから点検作業も手伝うことに。いつか役に立つと思って密かに取得していた、ドローンと操作スキルを使って点検作業をしてみたところ、足場を組まなくても十分な点検ができたのです。人手やコストがかかり、危険な作業を、女性である私一人でもできてしまうことに、周りの反応は大きなものでした。

一見、ハンデに思えるような年齢、性別、障がい、個性をもっていたとしても、ドローンを身体拡張ツールとして使うことで、活躍することができる。また、自由な働き方も叶うのではないかと感じ、起業しました。

仕事のやりがいや楽しさを教えてください

受講者は18歳から70歳まで、老若男女(プログラミング教室も含めれば下は3歳〜)、いろいろな世代、職業の方と出会えることが何よりうれしいです。一緒に新しい価値を創造する空気が楽しく、私にとっても皆さんの話を聞いて、学びとなっています。

子育てについて感じることは?

息子を出産し、育休中、社会との関りがなくなり、働くことが大好きだった私は落ち込むことが多くなりました。どうして女性だけが出産と育児でキャリアがストップしなければならないのか、という思いを抱えて始まった子育て。

現在息子は小学5年生。4年生から、ひとりで近くに住む祖父母の家に行ったり、電車に乗って塾へ行ったりと、親を困らせることなく楽しんでくれているので助かっています。
時に自己嫌悪に陥ることがなかったとは言えませんが、子育ては楽しい思い出ばかりです。なにより、生まれて感情も何も想像するしかない世界から、息子と意思の疎通ができるようになったことが、育児をより楽しくしてくれたと思っています。

幼い頃から興味を持ったことにチャレンジする子でしたし、自分で選択するということを意識してやらせてきたつもりです。

今は、私もなるべく仕事を家に持ち帰らないようにすることや、休みの日には家族で旅行に行くなど、コミュニケーションをしっかりとることを心がけています。息子も私の力になろうと、協力をしてくれているように思えます。とても頼もしい息子です。

私自身は、反抗期もなく、お父さんっ子でした。門限が20歳まで17時だったことにも、特に不便を感じず、家での読書や映画の時間を子どもながらに楽しめていたのです。しかしながら、引きこもりがちな大人しい女の子だったかというとそれも違い、どちらかといえば男勝り。ドッジボールやミニ四駆、ビックリマンなどにハマり喧嘩は負けなし(笑)という面も。教科書は「少年ジャンプ」。友情・努力・勝利・家族が私の核になっているのかもしれません。息子に押し付けてはいませんが、なんとなく伝わる部分があるのかもしれません。

息子が迷ったときや辛いときは一緒に寄り添ってあげられる余裕を持った親でありたいと思います。人としての模範にはなれなくても、自分らしく生きることの楽しさや幸せを背中で見せられたらと…。

子育てと仕事の両立で意識していることはありますか?

家族、仕事、友達、趣味のすべてを満喫したいので、スケジュールはいつもギッシリです。
ですが、完璧は目指していないので、ストレスにならない程度の力加減でこなしています。
いろいろなことに関わっているので、熱量が程よく分散されていることが良いのかもしれません。

また、家事について、手を抜くわけではありませんが、なるべくシンプルにしています。料理は、一品でもたくさん野菜やたんぱく質を摂取できるお鍋などのメニューや、炒め物を中心に。掃除は玄関とトイレはしっかりとキレイにすることを心がけ、あとは、ほどほどに(笑)ストレスをなるべく感じないように割り切ることも必要だと思います。

これからの目標や夢はありますか?

今後もドローンに限らず、関わる方の応援・サポートをし、その方が自分らしく生きられるきっかけをつくることができたらと思っています。

実はこれには理由がありまして、私自身が中学3年生のころ学級委員長を務め、みんなが楽しめるクラスにしようと奮闘。卒業式の時にいじめられていた過去を持つ男の子に「鳴海さん(旧姓)のクラスで良かった。1年間楽しかったよ。ありがとう」と言われた経験が忘れられないのです。うれしくて涙が止まらなかった思い出です。きっとこのことが私の後押しをしてくれているのだと思っています。

それから、家族では、息子が成人する頃には海外で生活していたいという夢があります。息子は漫画家志望!インターネットでグローバルな世界を楽しめる人生を送りたいです。夫の夢が世界一周旅行でもあるので、一周旅行をしたのちに、住む場所を決めたいなと思います。

座右の銘:成るように成る ケセラセラ

Work Style ▶会社経営、人材育成、研修業務など/勤務時間・休日 10時から18時 不定休

株式会社FREIHEIT(フライハイト)
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晃くん(小5)と一緒に

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ABOUT US
植地宏美
お母さん大学横浜支局。 お母さん業界新聞横浜版編集長(2019.10〜2021.12)。 長女21歳、長男18歳、次男15歳。 お母さん大学をものすごく、楽しんでいます。 結果、 お母さんをものすごく、楽しんでいます。