【わたしごとmore 05】
米菓製造販売会社経営 堀部 舞さん 愛知県知多市
丈了くん(3歳)、にこちゃん(1歳)と
どんなお仕事ですか?
米菓の製造販売。竹新製菓株式会社というあられ屋の社長をしています。あられ・お煎餅・お餅・団子などを作っています。
仕事のやりがいや楽しさを教えてください
自分の判断次第で全てが決まると言ったら大げさかもしれませんが、最近やっと仕事の役割分担など自分のやるべき事がわかってきました。本格的に仕事をするようになった頃は、大きなお金が動くので、判断するのが怖くて仕方なかったです。今は、会社が良くなるように考え、行動をし、周りの皆が私に賛同して、共にがんばってくれることに、やりがいを感じています。昔ながらの米菓を絶やさず、もっと日本人の主食であるお米を食べてもらいたい。この思いを伝え、得たものは従業員の皆さんに還元し、地域雇用にも貢献していけたらと思っています。
子育てと仕事の両立の秘訣
私の場合特殊かもしれませんが、結婚する時から育児は夫婦でと決めていました。社長になることが決まった時に、当時お付き合いをしていた彼にそれとなくプッシュ。社長になると同時にプロポーズをしてくれました。社長になってしまっているため、仕事を優先しなければならないので、「子育ては一緒にするつもりがないなら、子どもを持つことは難しいかも」と半分脅しの様に伝えて始まった夫婦生活。夫からは「子育てや家事はもちろんやるけど、自分の仕事も、上司や仲間には迷惑をかけたくない」と言われていました。
つまり、子育てと仕事の両立に必要なのは夫婦の考え方だと思います。今は一般的になってきましたが、最初に決めておくことは大切だと思います。そして、子どもが生まれてからは、当然のように夫婦の合言葉は「たけるファースト」。家事より配偶者より、たけるファースト。
思い返すと、母乳がたくさん出たので、なによりおっぱいが大変でした。それ以外はやってもらえても、おっぱいだけは私がやらねばならない…。乳腺炎で何度も熱がでました。
この「たけるファースト」、うまく続けるには、やはり夫への愛情や感謝の気持ちを言葉で伝えることかもしれません。「ありがとう」は人として当たり前。「大好き、愛してる」は、自分にも言い聞かせるつもりもあったかもしれません。みんな最初の気持ちを忘れてしまうから、常に言葉にすることで、私はこの人を大好きなんだ、と認識できます。夫婦は結局他人ですから、一緒に暮らしていくための努力も必要かと。また、できるだけ2人っきりの時は「お父さん」と呼ばないようにしています。夫からも「お母さん」と呼んでほしくないです。
働きながら子育てをする社会に思うこと
社長のため育休はなく、産休は一応いただいたのですが、入院する前日まで働き、退院後もすぐ出社しました。正直子どもとだけ向き合うのは向いてない自分の性格。昔から子どもは好きでしてが、子守と子育ては全く違います。育てるなんて偉そうなことはできないです。
実は、産休中であるにもかかわらず、ほぼ毎日職場に顔を出し、事務員さんに乳児をみてもらいながら、社会との関わりを続けました。赤ちゃんと一緒に1日家にいると、窮屈な感じというか、本当にかわいいのに、イライラしてしまうのですよね。ありがたいことに、従業員の皆さんも、嫌な顔をせず育児を手伝ってくれます。私が社長だからか、と思いながらもみんなに甘えています。
個人的な意見ですが、例え、夫が育児たくさんやっても、子どもが求めるのはなぜかお母さん。いろいろな法律がありますが、今の社会にはすべてに疑問を感じています。専業主婦になれない宿命の私ですが、「男女雇用機会均等法」なんかなくていいから、しっかり男性が稼いでくれれば、女性は専業主婦に専念できるのでは?と思うことも。少子化で子どもを産まねばならぬ、それに加えて女性進出せねばならぬとおかしい「女性活躍推進法」。名前ばっかり素敵で、実際には育休すら男性がとれない「パパママ育休+」。自分が子どもを産み育てる中で、おかしなことが溢れすぎていて、いちいち文句言うのもあほくさい。そうかと思えば、保育園の説明会では「保護者」と言えばいいところが全て「お母さん」と置き換えて話す保育士さん。子どもを保育園に預けるようになり、さらに育てにくさを感じる毎日です。
私の子育て
第1子は、とにかく初めてで何もわかりませんでしたが、血管の位置が悪かったようで急遽1か月入院。何も準備のできないままの出産となりました。半年くらいで保育園に預けて働く予定でしたが、結局かわいすぎて1歳半まで会社に連れて行き、子連れおんぶで仕事をしました。
第2子は2人目という事で余裕もあり、帝王切開のため入院前日まで働きました。コロナ禍のため、夫が一緒に産婦人科にも行けず、第2子だからよかったものの、この時期に初産のお母さんたちは本当に不安だっただろうなと思いました。
そして今、第3子を妊娠中。もうすぐ生まれるのですが、なんといっても体がしんどい。半ぎっくり腰状態で上の子たちもいることから、抱っこ地獄。加えて高齢。でもがんばります!
そうそう、夫は、第1子が生まれて退院後、ソファーに寝かせていた赤ちゃんを膝で踏んでしまいまして、しばらく半泣きしていました。第2子の出産の時は、立ち会えましたが、退院までは面会お預け。退院の日には、久しぶり(と言っても数日間)に見た子どもがかわいすぎて、両手で抱っこし、片手が離せないから「ドアをあけて」と言ってきました。思わず「過保護か!」と突っ込みました。とにかく子煩悩で、子どもたちにメロメロな夫です。
今、2人とも「お母さん、お母さん」で大変です。上の子は「お父さん嫌い、あっちいって」などと心無いことを言っては、お父さんを傷つけ、それが私のストレスにもなります。下の子は「マイマイ、マイマイ」とお母さんにべったり。体力的にもしんどいです。しかしながら、仕事が大変なら大変なだけ、なぜか、「早く3人に会いたい〜」と思い、がんばることができます。
これからの目標や夢はありますか?
社長になってから、すぐに出産が重なったこともあり、私のチカラ100%を出し切れてないので、とにかくママ社長としてしっかり働きたいです。お母さんだけじゃなくお父さんをしっかり雇用できるような会社にしたいです。
コツコツと暮らし、夫の定年後には、夫と一緒に旅行に行きたいです。子どもたちが大人になり、就職し、結婚してくれて、いつか孫を抱っこしたいです。3人いるなら1人くらい、後継ぎがいたらうれしいかもしれませんが、とにかくやりたいことをなんでもやらせてあげたいので、私は資金繰りがんばります!親が私にしてくれたことは、最低限子どもたちにもしてあげたいなと思います。
大切にしていることは「従業員も家族」と経営者ならではかもしれませんが、会社をつぶさないよう次世代に繋げられるようにしています。
とにかく「ポジティブに楽しむ。そして今日が一番若い」。ネガティブでもつまらんくても同じ時間なので、今が一番若いと自分を奮い立たせてがんばっています。
素敵な夫と子宝に恵まれ、仕事もあり、とにかく感謝しています。子どもたちから、「仕事がんばるカッコいいお母さん」、「こんなお母さんになりたい」と思ってもらえる生き方がしたいです。
座右の銘:夢は叶う。ポジティブ、今が一番若い
Work Style ▶会社経営、米菓の製造販売/勤務時間・休日 不定
竹新製菓株式会社
〒478-0021
愛知県知多市岡田字太郎坊109番地の3
TEL (0562)55-3727(代)
http://www.tatushin.co.jp/
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